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予告通りというか他に選択肢がないのですが(笑)、恋愛エンドの続きとしてはラストになります、ランビュールです。
ファンブックでも、古巣の匂いがすると言われるランビュール。1番スムーズに恋愛関係となった彼との続きの恋愛です。
エンパイアのエンディングで初めて、近衛兵を匂わすイベントが入り、実は裏面を持っていた彼との恋愛を続きからどうぞ。
ファンブックでも、古巣の匂いがすると言われるランビュール。1番スムーズに恋愛関係となった彼との続きの恋愛です。
エンパイアのエンディングで初めて、近衛兵を匂わすイベントが入り、実は裏面を持っていた彼との恋愛を続きからどうぞ。
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♥ つづきはこちら
《ランビュール1》
ぐるぐるメガネをかけてと迫るシエラを全力で拒否するランビュール。どうして見たいんだと聞かれて、シエラは会話の流れで「見て楽しいから」と答えてしまう。メガネをかけた自分を笑ってやろうと思っているんですねとランビュールに言われ、わざとらしい言い訳をしていたが、ついには開き直ってその通りと言ってぐるぐるメガネを見せろと言うシエラ。
むしろ笑いをとらないととまで言うシエラ。猛烈に見たくて堪らないシエラと、猛烈に言ったことを後悔しているランビュール。
「笑いものになるなんて…」と悲観的なことをランビュールは言うが、実験で悪臭を撒き散らして嫌悪されるのは平気なあたり根は図太いと思っているシエラは意に返さない。「好きな人に笑いものにされたくない」というランビュールの言葉に、寒いと返してしまい、いじめっことランビュールに言われてしまう。
……..
詰所で、あの男にいじめられているんですっ!、とリリーに突然泣きつかれる。話を聞くとランビュールにいじめられているという。悪臭のこと?とシエラが尋ねるとリリーはシエラの胸元に顔を埋めて、「この臭い…」と騒ぎ立てる。他のメイドも集まってくる。ハルキアが何遊んでいるんだ?と声をかけるとリリーは同じ体勢のままハルキアにも臭いについて文句を言い始める、ハルキアにまで首元に顔を寄せられてくすぐったいシエラ。
リリーの言いたいことを理解したハルキアは、意識して移ったものではないかもしれないと言い、「解説しないでくださいっ!副メイド長までいじめるんですの!?」とリリーがさらにヒートアップする。そんなふうに騒いでいると、エドワルドまでやって来て「いい匂いだよね」と言いながら物理的にも首を突っ込んできた。
狩りの予定だったが、相手の貴族が風邪を引いて中止になったらしい。エドワルドとハルキアとリリーが見舞いの品についてそのままの状態でテキパキ話を進める様子を見て、「離れてから会話してくれない?」とシエラは突っ込んだ。
……..
その後エドワルドと二人っきりになったところで、臭いがするかシエラが尋ねると、臭うとにっこりエドワルドに返されてしまう。自分で嗅いでみるとリリーのいう「嫌がらせ」のような臭いはせず、わずかに森の香りがした。自分は落ち着くけど、なぜリリーが嫌がらせのように感じるのだろうかとシエラが言うと、マーキングみたいで嫌なんだろうとエドワルドは言う。そんなにあからさまなものじゃないのにと恥ずかしがるシエラに、「移されたことに気づかないほど傍にいるんだってことが、嫌がらせなんだよ」とエドワルドはシエラに教える。
自分のに匂いになってしまうぐらい傍にいるのが自然なんだろう、とエドワルドは言った。
《ランビュール2》
[ブライアンから骨休めに出かけようとお誘いされる。小さい別荘だからおいで、とのこと。
仕事が忙しいと断るけど、近くにいたエドワルドが裏切り、ピークは過ぎたと情報提供をする。
城にいると気が休まらないから、エドワルドが行きたい様子。それはこの期間がエドワルドにとって最後の自由時間になるから。
別荘はまともに行ったら1日半かかる場所にあるとのこと。用事があるときだけ帰ったらいいとニコニコしてる2人に、嫌な予感。
予感は的中で魔法で移動。絶対許可しません!!!と拒否の姿勢だったけど、ランビュールに説得されて渋々許可を出す(オランヌが俺の話は無視なのにとしょんぼりしてる)。
許可を出した途端、オランヌの魔法で転移させられる。転移中怯えるシエラだったけど、]ランビュールが手を持ち「怖くありませんよ?僕がついています」と言う。ついていたからって、どうなるのよ!?、と心の中で文句をいいつつ、手を握り返すシエラ。
[転移を終えて、みんなが田舎の空気の清々しさを味わっている中、シエラだけは1人転移酔い。
オランヌは、魔法の耐性が弱いから魔法嫌いだったんだねーと、納得した様子。
結局城のような大豪邸にご案内される。お屋敷にも古い鏡を置いて、オランヌの部屋の鏡と繋げていつでも行き来できるようになりました。
場面は変わって庭でエドワルドとブライアンが一緒に乗馬を楽しんでいる。割と会話は仲がよい感じ。]
近づき過ぎず離れ過ぎずの距離から2人を見守るシエラ。隣にはランビュールがいる。いつの間にあの2人は仲良くなったのだろうか、というシエラの呟きからブライアンの話になり、ランビュールはブライアンと友達付き合いをするなんて無礼だと思ってたといいだす。シエラはその言葉こそブライアンに失礼だとランビュールを叱る。ランビュールとの仲の方が、純粋な友情だろうとシエラは言うが、「手間をかけられているという点では、僕の方が上ですか」とランビュールは卑屈な考えを口にする。
「あなただっていつのまにあんな仲良くって言ってたじゃないですか」とランビュールは拗ねたように言う。シエラはブライアンとエドワルドとの間にあるのは、打算七割、親しみ三割だという話をする。シエラの最初の言葉の意味は、彼らにしては踏み込んでいるということ。
ランビュールは自分よりもエドワルドとブライアンが並んでいる姿のほうがしっくりという言うが、シエラにはランビュールといる時の方が素でだらけて見えるし、自分もだらけられると話をする。しかしランビュールは自分といることに違和感があるでしょう、と尋ねてくる。一緒にいて恥ずかしい思いをさせてしまうかもしれない、という言葉をフォローしようとしてシエラは違和感を感じる。ブライアンに対してそこまで卑屈だったか?、と。
シエラが、ブライアンの話よね?と尋ねると、誰だと思います?、と笑って答えを濁してくる。ランビュールはブライアンとシエラを重ねていたよう。エドワルドと並ぶ姿の方がしっくりくるという言葉をシエラが否定しても納得してないようであった。
オランヌといつ仲良くなったのか?と尋ねると「覚えてくれていたんです」、と感動したような声を出すランビュール。オランヌを褒め称える姿を見て、自分の苦手な魔法使いに心酔されることが面白くないシエラが文句を言うと、「僕も魔法使いなんですけど?」と困ったように言われる。そう言えば……という反応をするシエラに焦るランビュール。魔法使いだから嫌いにならないですよね?という言葉に何も言えないシエラだった。
[シエラにも客室があてがわれる。もてなしを受けることに居心地の悪さを感じるシエラ。
とりあえずオランヌの転移鏡に問題がないことを確認する。]
城の廊下で二人きりのときに、今度は2人で行こうとランビュールに誘われるシエラ。図々しいことはできないと断るシエラに、自由に使っていいって言ってましたよ?というランビュール。その言葉にランビュールとブライアンは友達だと確信するシエラ。嫌われる心配をしていないところに信頼関係があると感じたのだった。シエラとエドワルドとの間には主従関係はあっても信頼とは違う。シエラとランビュールの間にある信頼関係も脆い。ランビュールはシエラに嫌われるかもしれないと心配して疑っている。
友情よりも恋愛の方が脆いのだろうか、とシエラは考えるのだった。
《ランビュール3》
ランビュールに「魔法使いは嫌いなんですよね?」と尋ねられるシエラ。大嫌いと返す。「こういう場所も嫌いですよね?」と尋ねられる。「当然でしょう」と返すシエラだが、ランビュールと商品も室内も魔法に溢れた店に来ていた。この店に用があるというランビュールにシエラが勝手についてきたのだ。
昔から、シエラが苦手なのについてくることが快感だというランビュール。魔法使いの店なんかにこれまでついて行ってないと反論するシエラに、魔法使いの部屋に来ていたじゃないですか、とランビュールに言われる。シエラは魔法使いの部屋という感覚ではなかったと言い訳する。
そしてオランヌなど、ランビュールが好きなものを魔法使いが駄目という理由で好きになれないことを謝るシエラ。そうすると、ランビュールは店の仕掛け(棚が自動でグルグル動く)を作動させながらシエラを抱きしめる。最初は店の中でと慌てるシエラだったが、すぐに仕掛けのおかげで周囲に見えないことに気がついた。
嫌われてしまうかと思ったというランビュール。酷いことばっか言ってる自分の方が嫌われる方だろうというシエラに、魔法使いはそもそも迫害されてきたものだからシエラの偏見など、大したことじゃないとランビュールは言う。
シエラは魔法使いのことを怖くて嫌っている。反則技のようなもので守りきれないかもしれないことに。
魔法使いは嫌いという言葉に、仕方ないと言いながらしょげているランビュールを見て申し訳ないと思うシエラ。「あんたを嫌っているわけじゃない」というと「よかったあ……」と心底安心したようにランビュールは息をついた。
好き、嫌われたくないって私だって思っている、好かれたいし好かれていることを心底よかったと思っている、と思いながらもシエラの口からは「いい加減に放してくれない?」という言葉しか出てこない。わざとらしく睨むと、ランビュールは予想通り慌てだす。真っ赤になって謝るランビュールを見て、魔法使いなのにちっとも恐ろしくないし、嫌悪感を持てないと思うシエラ。
好き、嫌われたくないって私だって思っている、好かれたいし好かれていることを心底よかったと思っている、と思いながらもシエラの口からは「いい加減に放してくれない?」という言葉しか出てこない。わざとらしく睨むと、ランビュールは予想通り慌てだす。真っ赤になって謝るランビュールを見て、魔法使いなのにちっとも恐ろしくないし、嫌悪感を持てないと思うシエラ。
恐ろしいより愛おしく、自分の方が抱きしめたいと思ってはいるが、素直に行動できないシエラだった。
《ランビュール4》
ブライアンの屋敷の警備確認をするが、完璧だ。立派な屋敷だと色めき立つ部下たちを否定できず、曖昧にシエラが肯定すると、「そんなに気に入ったのならプライベートで利用すれば」と言い出すランビュール。部下たちとの警備チェックにランビュールもくっついてきていた。ランビュールがブライアンが自由に使っていいよと言っているのだからと言うと、部下たちにそんなことより実験を止めろとボロクソに言われてしまう。すると、じゃあ無駄に広いこの屋敷で実験をします、と宣言されてしまう。部下達とシエラこ文句を無視して、ここなら貴族からの文句がなくて落ち着いて実験できる、とランビュールは言い、聞く耳を持たない。
ブライアンならランビュールが何かしでかしても許してしまうと思ったシエラは「そんなことをしたら絶交よ?」とランビュールに告げる。するとランビュールは大人しくなった。そんなランビュールを見て部下達がにやつく。恋人には弱いんだ、いやメイド長には誰だって弱い、などと言う部下達に、ランビュールはむくれて、シエラも納得いかずむくれている。シエラは自分が怖いからランビュールも恋人らしいことができないのだろうかと考える。
……
夜に城でエドワルドと話すシエラ。ブライアンとランビュールが学友だということをブライアン自身から聞いたと言うエドワルドに、シエラは驚く。最近、エドワルドとブライアンの仲は本当によく、扱いが他より1つ抜きでている。
地位に関係ない友人関係が羨ましいか、エドワルドに尋ねるシエラ。エドワルドはよく分からないと返すが、くだらないと言わないあたり無駄だと思っていないだろうと予想するシエラ。王子であり王様になるエドワルドは孤独な存在。利用することでしか人との接点を持てず、誰とも分かち合うことができない。
王子と王様の狭間である貴重な自由時間を自分と過ごして良いのだろうかとシエラが思っていると、「僕には君がいる。満足している」とシエラが思っていた疑問の答えとは違うが、エドワルドは応えてくれた。シエラがお礼を言うと、君の時間も相当に価値が高い、国王の護衛長になるんだから、とシエラの浮上した気持ちを叩き落としてくる。苦虫を噛み潰したような顔をするシエラだが、玉座についても今はまでと変わらず使うと言われ、ほっとすると同時に引き締まるシエラ。エドワルドから、「今は楽しんで、これからに備えろ」と言われる。自由時間が終われば重責が待っているのはシエラも一緒だ。
《ランビュール5》
恋人らしいことがしたい、でもどういうことをすれば?と悩むシエラ。メイド達の会議中の中でしかめっ面をしているシエラを見て、何か書類にミスがあるのではと騒ぐリリーや部下達。シエラはそんな周囲の様子に気づかず「欲求不満なのかもしれない」と呟いた。
……
エドワルドに「欲求不満なんだって?」と聞かれて書類をばらまくシエラ。出処聞くシエラだが、そんなことはどうでもいいと言われてしまう。エドワルドにそんな顔をしている、とにこやかに笑われてしまう。
……
夜になってランビュールの部屋で過ごすシエラ。するとランビュールが、青い顔で「欲求不満だそうですね?そう聞かされました」と言ってくる。出処を聞くシエラだが、どこでもいいですよ、とエドワルドと似たようなことを言われてしまう。しかし、エドワルドと違ってどよんと落ち込んでいる。
もっとこう工夫します、と言われてて否定するシエラ。何をしたらいいか分からない不出来な恋人であることを謝って落ち込みかけるランビュール。キスして抱き合ってということに対して「これはこれでいいんだけどね」と言ったシエラに、「へえぇ、これはこれで……」と分かりやすく怒ってしまうランビュール。穏やかそうで、丁寧な口調なのにじりじりと迫られていく感じに、誰かを彷彿するシエラ。
……
目が覚めて、隣に気配がないことに気がつくシエラ。気配を探るまでもなく片手で書き物をして、薬品をいじっているランビュールを見つける。一緒に寝たはずなのに、出ていく気配に気づけなかった。そして、今シエラが目が覚めてたことをランビュールが気づいていることにも気がつく。しかし、ランビュールはとても自然に気が付かない振りをする。その様子にカーティスナイルを思い浮かべるシエラ。存在感を消せるほどの技量があるのに、いかにも自然に見せることができる。暗闇で作業をするランビュールを神秘的に感じてしまうシエラ。薄気味悪いではなく、神秘的と思ってしまうことに自分にツッコミをいれつつも飛びつきたいと思ってしまう。さっきまで抱き合っていたのに満たされないのだろうか、と思いながらも、起き上がる気力もないほど疲れきっており欲求不満ではないと思うシエラ。恋人の気配を感じながらシエラはまどろんで眠りに落ちていく。警戒心を抱かせないことにこそもっとも警戒するべきなのにと思いながら。
《クエストイベント1》
夜に詰所に行くと、ハルキアからエドワルドが直接業務報告を行うように言っていた、と言われる。
不思議に思いながらエドワルドの自室に行き、業務報告を行う。するとエドワルドは引き出しから書類を出し、シエラに渡した。見慣れた封筒を受け取ると深く一礼して踵を返すシエラ。最近多くなった気がする、と思いながら。
……
ランビュールの部屋に行くと、分かっているはずなのにいつも通りの笑顔で迎えられる。それを痛々しく感じるシエラ。
シエラが渡した封筒の中身を確認して、読み終えた書類を燭台の火にかざす。そこまではいつも通りだったのだが、突然ランビュールは慌てて道具や材料の入った棚を漁り始めた。
「もしかして材料たりないの?」とシエラが聞くと、スターサファイアがないとおずおずとランビュールは口にした。そして代わりにシエラが取ってきてあげることになった。
バトル
☆勝利
かなりてこずってしまい、夕刻が過ぎようとするぐらいに城に帰ってきたシエラ。ランビュールにスターサファイアを渡す。そしてランビュールに勧められて、いつもの定位置に座りながらシエラは背中のすりこぎの音に耳を傾ける。まるで波の音のようで眠たくなってきたシエラはそのまま寝てしまった。
夜になってランビュールに呼ばれる声が聞こえるがうとうとしたまま目覚めないシエラ。ぼんやりしていると、唇に生暖かい感触を感じ、びっくりして目を開くと視界いっぱいにランビュールの顔が映る。
シエラは反射的に起き上がろうとして、盛大に額をぶつけた。額を抑えながら2人は悶絶する。ランビュールに額を見てもらい濡れタオルで冷やすシエラ。
びっくりしたというランビュールに、私もびっくりしたんだけど…とシエラはランビュールに言う。するとモジモジと「あなたが起きないから。あなたにだけですよ」と言われシエラは恥ずかしくなる。
疲れているのは気の毒だけど、疲れていることを見せてくれることが嬉しい言い、ランビュールは今度は起きているシエラにキスをした。近付くランビュールをシエラも抱きしめる。
そこでランビュールに「急がなくていいんですか?」と聞かれ、少し間が空いてから「戻らないと」とシエラは言う。お互いお礼を言いながら体を離すが、後ろ髪を引かれてしまう。「終わったらすぐに戻ってくるから」と言い、シエラはドアを閉めた。いつもならこんなふうに「すぐ戻る」とは言えないけど、少しでも長くこんな日常が続けばいいとシエラは思った。
☆敗北
「……シエラっ!?酷い怪我じゃないですか!スターサファイア?いいんですよ。そんなものはっ……。それより早く、こちらへ。……希少な材料ですが、手段がないわけではありません。時間がかかっても、手配は出来ますから……。ああ……。急ぎの依頼だったばかりに、あなたに無理をさせてしまった……。依頼のために、あなたの薬を用意しなくてはいけなくなるとは……。自分の仕事が嫌になりますよ……。」
《ランビュール6》
ランビュールが城の高台で近衛兵に指導をしている様子を下から眺める。シエラはランビュールたちの話が一段落したところで、ランビュールに声をかけた。周りを囲む近衛兵は警戒したようだが、ランビュールは自然体。ずいぶん前からシエラがいることに気づいていたようだった。
ランビュールはこういったことをシエラに隠さなくなった。近衛兵の服を着て部下に囲まれている姿はまるで、悪の黒幕みたいだと思う。今は畏怖されながら従わせており、取り囲む者には反発心が見え隠れしているがそれがなくなったら……と思いながら「立て込んでいるなら出直すけど」と言うと、ランビュールは「待ってください」と言い、軽く跳躍した。高い位置からいとも容易に飛び降りてシエラの横に来る。ランビュールの目配せで近衛兵たちも引っ込んでしまう。
そこから仕事の話になり、シエラが今はサボっているようだといい、それは普段働きすぎなだけで今も充分働いているとランビュールが言う。シエラもランビュールの言い分が正しいことのように思えてしまうが、それでも今の仕事は足りないと感じてしまう。ぼんやりしていてハルキアにも叱られるという話をシエラがすると、ランビュールは部下を統率するのは難しいと悩みを打ち明ける。その悩みに、最初はそういうものだとシエラは励ます。自分も最初は反発されたといい、すぐではなくても受け入れられるわよと励ます。自分から牙を奪ったようにランビュールも部下に受け入れられるだろうと思うシエラ。話の中表情が暗くなってしまったのか、仕事の話はよしましょうとランビュールが話題を変えようとするが、いずれしなくてはならなくなるとシエラは反発する。
そんなシエラに対して、今はまだしなくてもいい、と話題を変えようとするランビュール。
ランビュールは隠さなくなったが、シエラは相変わらず知ろうとしない。動揺してない振りをしているけど、困惑している。見たくないものを見ないといけなくて、見せたくないものを見せないといけない近すぎる立場。知らない振りを続けていられなくなる。
恋人らしいことを今したいと思うシエラ。壊すのは簡単で、維持させることは難しい。これから先はもう出来なくなるかもしれないと思う気持ちがあるから。
すると、ランビュールが緊張したように、二人っきりで今度ブライアンの屋敷に行こう、と誘ってくる。他人の別荘に気合を入れて誘う様子に笑ってしまうシエラ。
笑われたことに、自分も屋敷を持つ方がいいのだろうかと悩むランビュール。管理が面倒だからあんまり…というランビュールに、大切なものを持ちたくないシエラが私もいらないと思うと言うと、シエラのその考え方は改めた方がいいと苦言を言われてしまう。自分は不精なだけだというランビュールに、シエラは同じ立場になったら考えも変わるかもと思いながらも口には出さない。先延ばしにすることは今打てる最善の手かもと考える。
「格好はつかないけど、ご好意に甘えてお邪魔しちゃいましょう」と自分たちは人の持ち物を借りるくらいが丁度いいのかもしれないと思いながら返事をするシエラ。
仕事が空いているときならと言うシエラに、ランビュールは「今しか出来ないことをしたい」と言う。シエラに執着して貰えるようなものを贈れたら、というランビュールに、楽しみにしているわとプレッシャーを与えるシエラ。今を逃せば一生できないことをしてみたいとシエラも思う。自分もランビュールも今後出来ない立場になるかもしれないから、と。
《ランビュール7》
近衛兵の長として働くランビュールは上手くいっているようだった。
そのことをシエラが口にするが、ランビュールは嬉しくなさそう。仕事自体が嬉しいものではないからではあるが、受け入れないといけないとも思っている。
シエラももうランビュールの服装を不自然に感じなくなってきた。
ランビュールは望んで仕事に就くわけではないのだろうが、シエラもここを目指していたわけではないところは似ている。ただ、終着点がここだったという話。
好き嫌いではなく仕事だから漠然とこなしているだけ、だとシエラはランビュールに言う。だがシエラにとってはそれが何よりも必要なものだとも思っている。自分の意義が明確になるから。だが、ランビュールは自分にとっては重要なものかはまだ分からないという。
いずれ同じように重要になってくるのでしょうか。というランビュールに他に重要なものがあるなら自分のようなならない方がいいというシエラ。ランビュールはそのシエラの言葉に対して、仕事以上に重要なものがあるけど、あなたと同じになりたくないとは思えないし思いたくない、あなたに仕事以上のものがないのが悲しい、と言う。
……
[ブライアンの別荘の庭で乗馬に無理やり誘われ大慌てのオランヌ。指導するブライアンと宥めるランビュールと、眺めて完全に面白がるエドワルド。そこに、違和感なく加わっているリリー。
「無理無理無理、ぎゃーー」と大慌てなオランヌを見て、エドワルドとリリーは爆笑している。ブライアンとランビュールがフォローしようとするが、パニック状態。
「そうだね。楽しそうだね。リリーが。リリーが楽しそうであれば、それでよし」
「エドワルド様も楽しそうですしね。接待的には万事オーケーでしょう」
そんな周囲の反応に、魔法使いは嫌いだが、少しだけ、同情してしまったシエラ。]
その後ランビュールと2人で周辺を散歩しながら会話をするシエラ。乗馬で慌てふためくオランヌのことから、初めて街に出かけた時に自分もからかわれたという話をするシエラ。するとランビュールが、一緒にいた時間は長いけれど、知らないことがたくさんあると言う。その言葉にシエラがぐるぐるメガネのことを口にすると、ランビュール話を誤魔化した。
景色が綺麗な山の中、普段と違う植物があるだろうに自分のことを見てくれるランビュールを、終わりがあるからだろうと思うシエラ。
あと少ししかこうできないというシエラの口をキスで塞ぐランビュール。顔を近づけたままランビュールは「同じ時間がずっとは続かなくとも、僕達の関係は終わらないでしょう?終わる、みたいなことを言わないでください」と言い、シエラも終わらないと同意する。
だが、今しかできないことがあることも確かで、何かしたいことが無いかランビュールはシエラに尋ねた。
シエラは。すでにリラックスしているから何もない、というがランビュールはシエラは外面で見せているより控えめな人だから自分が何かをしてあげたい、とシエラに何かしたいことがないか迫ってくる。考えても何も思いつかず途方に暮れるシエラだったが、我侭を言ってもらいたいと何度も言われて、「今」に不満などなく、常には言えないけど今このときなら何もよりも優先できる重要な人と何がしたいのかをさらに考えて、シエラはランビュールに「手合わせをしてみたい」と言う。
ようやく出したシエラの答えにランビュールは戸惑い絶対に無理だと全力で拒否をする。だがシエラは、恋人の我侭よ、といい、そんなバイオレンスな関係は無理無理無理うわわわああああ、とオランヌのように慌て暴れるランビュールに構わず武器を出してきた。
………
エドワルドやブライアン、オランヌ、リリーたちみんながいる場所に泥だらけ草だらけで帰ってきた2人。やらしいと、揶揄られるが残念ながらやってないとシエラが言う。リリーに未遂でも許せないと怒られる中、「僕は逃げ回っていたんです」と釈明するランビュール。すると、ブライアンとリリーに男の風上におけないと言われ、エドワルドやオランヌから笑われてしまう。
《ランビュールクエストイベント2》
ランビュールが詰所に来てシエラを呼びに来た。ランビュールが詰所に来るなんて初めてのことだ。
よく見るとランビュールは小さな傷だらけ。ランビュールは人食い狼の群れに襲われたと言う。いつも薬草をとる山に群れが住み着いてしまって自分にはどうしようもないこと、その山にはそこでしか取れない貴重な薬草が群生していることを話すランビュール。色々な方の役に立つ薬を作る大事な材料があることと、近隣の村からお年寄りが採取しきたりする、と言葉を聞いてシエラはランビュールの負傷は他人を守ったことによるものだと察する。
早急に対処する必要があると引き受けるシエラ。表立っては動けないランビュールの代わりに、シエラが退治しに向かう。
バトル
☆勝利
山道で浮き足立つランビュールについて行くシエラ。シエラが珍しそうな植物を発見したらランビュールに報告する、もしくは必要な薬草なら採取する。そんなことをしながら森の中を進んで行った。いつもより楽しそうなランビュールに理由を尋ねると、本当は自分が退治したかったけど出来なくて、でもシエラが引き受けて倒してくれたことですかっとしたとお礼を言われる。
そのままどんどんと奥に進んでいくランビュールに声をかけると、我に返ったランビュールが調子に乗って行き過ぎていたことに気がつく。気分が良すぎて途中で完全にハイキングになっていたらしい。たまには薬草以外の目的で歩くのもいいでしょう?と言うランビュールの言葉に、「まあ……、たまにはね」と返しながら新品の香りが心地よく、休んでいる実感がわくと感じるシエラであった。
☆敗北
「具合が悪かった?…だったら最初から、そう言ってくれればいいのに。すみません、無理をさせてしまって。…え、もう一度行ってくる、ですって?駄目です。いいわけないでしょう。さあ、ゆっくり休んで…。狼?…そうですね、僕がなんとかしますよ。大丈夫、ちょっと面倒ですけど…。最初から、そうしていればよかったです。こんなふうに、あなたに怪我をさせるくらいなら…」
《ランビュール8》
ブライアンの屋敷で近衛服を着たランビュールが「最悪の気分です」と言ってシエラに向き合っている。結局シエラはランビュールと手合わせしてもらうことになった。
ランビュールはシエラに怪我をさせてしまうかもしれないことが恐ろしい、と言うがその言葉にぞくぞくしてしまうシエラ。自惚れ屋とはとても言えない恋人が、シエラが本領を発揮できる場での自信とも取れる言葉に挑発された気分になってわくわくしている。反対にランビュールの方はすごく楽しそうなシエラを見てぞわぞわしている。
小手調べとして不意でシエラが仕掛けるが、難なく弾かれてしまう。武術には向かないとランビュールが叫んでいるが、シエラの攻撃は防げている。頭の中でシュミレートしながらも、恋人のかっこいい姿をみれたから興奮する、とシエラは伝える。戦うことでこれまで見えなかった面がいくつも見えてくる。「もっと、見せてよ。…あんたを」とシエラはさらにランビュールに向かっていった。
……
シエラの手当をしながらランビュールは「最悪です」と呟く。「自分のつけた傷の手当をするなんて」とランビュールは沈んでいるが、我に返ったシエラは蒼白になる。ランビュールは自分の傷を気にせずにシエラの傷ばかり気にしているが、なんでもない様子が信じられないほどの重症を負っている。シエラは焦るが、ランビュールは気を逸らしていたら耐えられます、とシエラの怪我の手当を続ける。その言葉を聞いて、ランビュールはやはり自分側の人間だと思うシエラ。
沈んだシエラに、シエラが自分と同じなことが嫌なようだが、自分も同類になってほしくないとランビュールは話し出した。
真正面からぶつかり合う戦い方は普段しないから、たまにはこういうのもいいと言う。シエラに怪我がなければ。と。
負けてしまって情けないですけど、というランビュールに、弱くはないでしょう、というシエラ。シエラはランビュールと戦って勝ったのに安堵できないおかしな感覚をしていた。やりあっているときはぞくぞくしていたのに、今はぞわぞわしている。
思い出したくもない怪物のことを思い出してしまう。
それでも目の前にいるのはランビュールだと思い出し、また付き合ってくれる?とシエラは声をかけた。ランビュールは「たまになら」と穏やかに返した。
《ランビュール9》
ブライアンの別荘でまたシエラとランビュールは手合わせをしている。シエラはとても楽しそうだが、ランビュールは困った表情をしている。こんなところにきてまでやりあわなくても、とランビュールは言う。戦ってる時のランビュールはかっこいいと、シエラは誉めるが、ランビュールは逆に普段の自分はダメなんだと項垂れてしまう。だが、シエラの好みに合わせられるように頑張ると言い出してしまうのを、シエラは慌てて制止する。シエラはランビュールと何がしたいのか、悩んでいた答えがようやく出ていた。
「私、あんたに甘えたかったみたい。甘やかせてもらいたい。甘えたいの。駄目?」とシエラはランビュールに言う。戯れ程度に仕掛けた攻撃を避けながら「これ、甘えているんですか?」とランビュールに戸惑ったように言われる。そうだとシエラが肯定すると、ランビュールは観念したようにため息をついて構えた。「甘えさせてあげますよ」といつもより鋭く見据えられ、殺気を孕んだ気配をまとう。鋭いのに柔らかく微笑み「来なさい」とランビュールは静かに言った。
シエラはこんな不器用な甘え方をしても受け止めてくれる私の恋人は、度量が広く、そして底知れない人だと思った。
……
傷の手当を受けながらシエラはランビュールに話しかける。相手のことを知りたいと思っても、自分の分野(戦うこと)でしか理解できない。シエラは戦って初めてランビュールが自分と同じ場所にいると分かって安心できた。同じ世界で生きているだけでなく、ランビュールにしか知らない場所があるということも含めて理解できた。「自分と同じ分野でしか分からなくて、安心できない」と言うと、ランビュールは「難儀な人ですよね」と嘆息して言う。
シエラは、同じようで違うあんたのことがちょっと不安だったみたい、と告げる。でもランビュールに怪我させるほどの理由ではなかった、とシエラが言うとランビュールは俯きかけていたシエラの顔を覗き込んで視線を合わせてくる。そして、「理由なんてなくていいんですよ。あなたは甘やかされたくて、僕は甘やかしたいんです」と言い、そっとシエラの髪に触れた。「やっぱりランビュールってかっこいい」とシエラは言った。
……
傷だらけの姿で帰ってきたシエラとランビュールに、ブライアンは困惑している。リリーに至っては困惑し怒っている。その中でエドワルドだけが前回汚れて帰ってきた時と同じように「お楽しみだったみたいだね」と笑って迎えてくれた。
……
城に帰ってからエドワルドに「楽しめた?」の聞かれる。「惚れ直しました」と答えつつ、自分は異常なのか、とエドワルドに尋ねる。するとエドワルドは同意してくれる。微笑みながら傷をなぞり仲が良くていいと笑うエドワルドを見て、この人も異常なのかな、とシエラは思った。
《時間経過6 その後》
髪を下ろしているのを見て「何かあったんですか?」とランビュールが尋ねてくる。シエラがえ?っと聞き返すと、「勤務中に髪を下ろしているのは珍しい。どうしました?」と聞かれる。理由は言わず「似合わない?」の尋ねかえすと「とんでもない。私服の時でも似合いますけど、制服を着ていても似合いますよ」と言われる。シエラも「私服もだけも、制服も素敵よ?」と近衛服を着たランビュールに言う。お互いにあなたに褒められるならこの格好も悪くないと話す。そして、たいしたことは何も無いけど幸せだなあと、機嫌よく笑うシエラを見て「たいしたことですよ。幸せだなんて言ってもらえてよかったです」と噛み締めるように言われ、欲深く罪深く、許されないけど、今とても幸せと思うシエラだった。
《恋愛エンド》
別荘の庭で仰向けに転がるランビュールの上にシエラは転がっている。シエラはランビュールのことを知りたいと思って戦っているが、それは同時にシエラの内側を相手に見られることでもある。そのことが心地よくて気持ちいいと感じるシエラ。すりすりとランビュールの服に頬をすり付ける。嫌っていたはずの近衛兵の服ですら心地良さを感じる。戴冠式目前であるため、目立った傷を作らないようにしているが、激しい鍛錬に二人ともくったりしていた。
変な時に甘えてくれますね、とランビュールは言う。一般的ではないけどいつでも歓迎しますよとランビュールはシエラを強く優しく抱きしめる。
シエラとランビュールは鍛錬を通して、言葉無く仲を深めあっている。戦うことによって分かりたいというシエラに付き合うと言うランビュールに、趣味じゃないことをさせてることに触れるシエラ。医者として怪我をして欲しくないと言っているのに反対のことをさせているを言うと、分かり合いたいと思ってくれてのことだから、ただ傷つけているわけではないからいいと、シエラの頭を撫でて額に優しくキスを降らせてくる。
サラリと「あんたって、裏のほうの近衛隊長なのよね?」とシエラが尋ねると、ランビュールはあっさりと肯定した。自分たちで表裏を受け持つことになるという。すると、ランビュールは突然もごもごとし始める。何?とシエラが聞くとランビュールはまるで夫婦みたいだ、と言い始めた。ポカンとするシエラに、こうやって2人で過ごすのは恋人の時間で、エドワルドが即位してからはエドワルドや国という子供を育てる夫婦の時間、とランビュールは説明する。子供らしく残酷で無茶な注文をしてくるけど、シエラは母親らしく放ってはおけない、というランビュールの言葉に、親なら見捨てられないわとシエラは言う。
そして、子供もシエラを離してくれず、自分も妻のためならどんなことでもできる、とランビュールは言った。
……
シエラは気がつくとベッドの上にいた。シエラが目覚めたことに気がついたランビュールからキスが降ってくる。シエラは鍛錬の後そのままランビュールの腕の中で眠ってしまっていたらしい。
今のやりとりが新婚のようだとシエラは思わず笑ってしまう。新婚の夫婦のように甘く好きだと伝えてキスを送るシエラ。ランビュールは若干赤面気味に僕もだと告げてくれる。新婚みたいだと口に出したシエラに対して、ランビュールは前に言っていた邪魔にならない実用的なプレゼントが準備できたと、小さな箱をシエラに渡してきた。シエラがそっと箱を開けると、紅い石のついたビアスのようなものが入っている。石には模様のようなものが細かく入っており、魔法がかかっている品だという。代々家に受け継がれているものであることと、おそろいでランビュール用に蒼い石のついたピアスがあることを言うと、シエラは「おそろいなら断れない」と魔法がかかったものではあるけども受け取る。
本来の力を発揮するために儀式が必要だとランビュールは言う。誓いの儀式だと言うランビュールの言葉に、シエラは結婚式を彷彿させる。そのことに気づいたランビュールは、「あなたと、そうなれればいいのに」と言いながら、深いキスをしてからはシエラの薬指に針を刺して血を出させる。すると、その血はランビュールの持つ蒼い石に吸い込まれて行った。次にランビュールは自分の手に傷を作る。出た血は紅い石に落ちた。すると眩い光に包まれる。シエラも得体の知れない感覚に襲われた後、熱い鼓動のようなものを耳元に感じる。さっきのピアスが耳についていた。
ランビュールは、このピアスは対に持っているものに相手の危険を知らせてくれるものであり、死が訪れたときには同時に外れるものだと教えてくれる。どんなに離れていても互いの死を1番に知ることができるものだ、と。心中アイテムではなくただ知らせるだけのアイテムだと言うランビュールに、嬉しいとシエラは微笑む。ピアスからランビュールを感じられて、控えめなのに死の瞬間まで離さないところがいいと思う。お互いにピアスが似合っていると褒め合った。
ランビュールは、シエラが母親になることを望むなら母親も子供も陰ながら守る、と言う。
愛の言葉を囁きながらピアスに触れた。
……
ベッドの中で転がりまどろみながら会話をする。シエラは、蜜月なんだから見せてくれない?と甘く囁く。笑顔が凍りつくランビュールに、ぐるぐるメガネをかけてと押しに押しまくるシエラ。ごねにごねまくり、混浴を代償にされながらもぐるぐるメガネをかけてもらえることになった。
……
詰所でリリーに、今日は喋るのも億劫そうで心配だ、と言われる。シエラが横隔膜あたりが痛くて……と言うと「横隔膜が痛くなるようなプレイって、あの男」とリリーはぶつぶつ呟き始める。そしてこんなに臭いを染みつかせて、とシまたエラの胸に顔を押し付けてくる。顔を擦り付けるリリーに、見かねたハルキアが声をかけてきた。臭いを移している、こんなに濃厚なんて、と訴えるリリーにハルキアはいつかのように顔を寄せてきて匂いを嗅いだ後、楽しんできたようだな、とにやにや笑っている。
無意識にピアスに触れたシエラは、ランビュールのことを思い出して急に身体が熱くなる。ハルキアが助け舟で、リリーは仕事のために部屋を出ていった。
ハルキアはシエラのピアスに気がついていた。装飾品、贈り物、魔法の品、というシエラの苦手なものオンパレードであるそれをつけさせるなんてランビュールは偉大だとハルキアは言う。そんなハルキアにシエラは「私…生きたくなったわ。別に、今まで死にたかったわけじゃないけど…」と言う。1番に死を知らせるならランビュールが言いけど、なるべくなら知らせたくないと思うシエラ。「大事なものができたようでよかった」とハルキアは言う。だが、こちらが恥ずかしくなるから顔に出すなと釘を刺される。さっきのシエラはヤバイ顔をしていたと言われてしまう。
……
王城でも数少ない者しか出入りできない隠された場所にシエラは来ている。ランビュールは近衛兵との鍛錬で、普段の戦い方を見せてくれるのだ。
戦い始めると見学しているシエラはぞわっと悪寒が走った。ランビュールが危険な敵だと感じる。
動き始めたランビュールはいとも簡単に近衛兵を倒していく。ランビュールの表情は見えないが、記憶に焼き付いている化け物のように無機質な目をしているのだろうと想像できる。「情けない」と言いながら近衛兵をボコボコにしていく様に、シエラもようやく薬が使われていることに気がつく。自分でも負けたと思うシエラ。実践ならシエラもやられていたぐらい見事な戦い方だった。
出直してこいと、部下達に解散を告げてシエラの元にやってくるランビュール。
「僕の戦い方は、始まったときから勝っている…醜い戦い方です。あなたとはできない」と優しくシエラを抱きしめる。あれだけ部下に冷たくなれるのに、シエラにはとびきり甘くできる。優しく心ある人のように振る舞える。
怖い人ね、というシエラに、嫌いにならないでくださいね、とランビュールは言った。
……
明日が戴冠式という日の夜にランビュールの部屋で一緒に過ごす2人。シエラもランビュールも護衛長、近衛兵として最初に任命を受ける予定になっている。
明日はフードを被るというランビュールに、バレないようにするならメガネをかければと、ランビュールにぐるぐるメガネをかけるシエラ。ランビュールは荘厳な式を笑いの渦に巻き込む気ですかと文句を言う。1度かけたのを見せてくれてから、ランビュールはシエラには抵抗がなくなったようだ。こんなメガネをつけている相手と付き合っていると思われたらあなたが恥ずかしいでしょう、とランビュールは言う。
戯れながら「どんな姿でも、どんなことをしていても、もう嫌いになんかなれないわ」とシエラが言うと、ランビュールも、「どんな格好悪いことをしてもどんな酷いことに関わっても、嫌いになんかなりませんよ」とシエラに言う。その場で見ても?とシエラが尋ねると、そのときはメガネを外すから何も見えませんよ、と笑った。
……
任命の間でランビュールは深く頭をたれている。シエラは既に任命を終えてエドワルドの横に立っている。決意のこもった表情でまっすぐ見つめられ、紅い石が、燃えるように熱く感じる。
「このランビュール=タヌンツィオがある限り。あなたと。共にありましょう」と言ち、恋人であり、対の役目を負うことになる彼は一歩一歩シエラに近づいてきた。
《好感度未達成エンド》
ランビュールと連れ立って街を歩く。即位に向けての準備が心配することがないぐらい整ったというシエラに対して、ランビュールからよーーーっっく働いていたのだから当然だろうと言われる。そこからもっと自分に会えたはずなのに、と嫌味をたらたらと言われる。シエラも意図して蔑ろにしていたわけではないが、自覚はあり言い訳をしてしまう。そしてシエラは「罪滅ぼしも兼ねて、出来る限りあんたのしたいように過ごすから」と言い、その言葉にランビュールは言質を取ったように笑った。
……
ランビュールの部屋で大量の粉薬を差し出されるシエラ。何?とシエラが尋ねると、疲れを取るための投薬療法だとランビュールは言う。動物実験は終わっているから安全だと言い、嫌がるシエラの言葉に耳を向けないランビュール。シエラは覚悟を決めて粉薬を飲み込んだ。
口の中はパサパサするけれど、特に異常を感じなかった。この程度だったら…とシエラが言うと、次に薬茶を出される。ランビュールも1度試しているというそれを、シエラは思い切って飲み干す。ほっとするまもなく、次が最後だとランビュールは塗り薬を取り出してきた。
ランビュールは塗ってあげます、と全く引かない。体調悪くないわよ?、と困惑するシエラに対して、恋人をこんなに放置できたのだからどこか悪いに決まっていると言うランビュール。残りの期間でみっちり検査をすると言う。「体力と精力の増強剤も飲ませたことですし。したいようにさせてもらいます」とかつてないほど目を開いて有無を言わせない迫力で迫られた。
《支持率未達成エンド》
メイドの詰所でリリーやハルキアと話をするシエラ。リリーはランビュールの部屋の匂いで卒倒してしまったため顔色が悪い。ランビュールの実験はシエラが付きっきりの間は減っていたらしいが、シエラが忙しくなるに比例して増加している。シエラが忙しく、寂しいランビュールは実験を重ねる。苦情は増えるが唯一対応できるシエラはそれどころではない。支持率が足りていないからシエラはそれどころではないが、ランビュールの異臭騒ぎのせいで貴族の支持率が下がる可能性がある。恋人に振られて自棄になった男の典型だ、というリリー。「失恋で支持率が下がるなんて、そんな馬鹿な理由やっていられませんわ」とリリーが言うが、その馬鹿な理由が現実になろうとしている、と言うハルキアの言葉を聞いて、「注意しに行ってくる」とシエラは立ち上がった。失恋させたつもりもした覚えもないのに、と思いながら。
……
外にいたランビュールに近づいたら、ぱっと花が咲いた笑顔になったが、すぐに萎んでいった。来たくなかったと不機嫌なシエラに、勝手に凹むランビュール。シエラは今頑張って働いているのは、エドワルドのためでもあるけれど、ランビュールと会う時間を作るためでもあると説明する。そして、その時間を得るためにもランビュールも仕事してほしい言う。ランビュールを忙しくして、拗ねる暇をなくそうというシエラの作戦だった。
すると、ランビュールは明るくなり、いくらでも働くと言う。「あなたのためにいい薬を作って…」と言い、早速城に帰ろうというランビュール。近衛の仕事をして欲しいという意味合いで言ったのに、それは逆に邪魔にしかならないと思うシエラ。張り切っているランビュールに、もう私がなんとかするから何もしないで欲しいと思うシエラであった。
はい、以上になります。
文章制限かかったので、貴族・民衆支持率0ENDは次回に回します。
とにかく、ランビュール√もめっちゃ甘いんです!!何か恋人らしいことをしたいって言うシエラが、可愛すぎて何度悶えたことか。何かしてあげたいってシエラの思考、他の男相手では出てきてないですよね。やばくないですか??
ぐるぐるメガネのくだりは無駄に多いわりにエンディングの最後までスチルが出てこなくって。そこはモヤモヤというかイライラというかする感じではあるんですけど、ジャスティンともマーシャルとも違う甘さがあって、ランビュールとの恋愛も素敵だなってなります。
1番無害そうな顔とキャラをしていながら、しっかりマーキングしていたり、実は超強かったりとかなり強か。そしてシエラへの愛情がすごいです。
比較的同じ立場でシエラの理解も深く、シエラを思いやった形で包み込んであげることができる……あれ、1番いい相手?と思ってしまいますね。マーシャルも同じ立場だけど、常に張り合う立場のマーシャルと違い、ランビュールにはシエラがもたれかかれれる包容力というか、シエラが素直になれる素質があるのがすごいと思います。
仮面まではいかないけど、いつもの穏やかな面と近衛隊長としての冷たい面の2面持っている。そんな2面性が逆にシエラに同類としての信頼を得られてるってのが、ね。
何かをしたいってずっと悩んで、結局甘えたいんだって言うシエラの破壊力。甘え方が戦いってところがシエラらしいですが、それを嫌だと思いつつもそれがシエラの甘え方ならと受け入れることができるランビュールの懐の広さはヤバイ。そして、贈り物も相手の死が分かるピアスってほんっともうシエラのこと分かってますね!!!って肩をばしばし叩きたくなるファインプレー。こんなにシエラのツボを抑えられるなんて、ランビュール最強と拍手したくなる。
死んだって伝えたくないから生きたいって、聞きました?ブライアンには、いつか死んで悲しませたら困るから結婚しないって言っていたシエラをこう言わせるなんて!見習ってブライアン様!!!(毎回ネタに使ってごめんねブライアンw)
即位後の仕事を子育てと例えるのも何だかいいなって。我儘な子供を守るって言う例えすごい好きです。そして、そう思うからこれからの仕事を前向きに頑張るっていうのが、ランビュールらしいしなんというか、好きです(語彙力がない)
シエラのこと華やかな人って言ってたのは、真っ向勝負でこれまで数々の相手を倒してきたことを自分を比較した思いもあったのかなって思いました。でも正直、戦う前から勝ってる勝負する方がカッコイイしすごいってシエラも思う気がするんだけどなー。
体力だけならシエラを上回っているらしいランビュールはあんな見た目の割に夜は強いらしいのが結構意外でした。色々シエラに薬盛るイベントは、同人誌ではありそうだけどまさかって感じで、公式がこれって強いって思いました(笑)
エンディング後はなかなか会う時間も取れなさそうだけど、ピアスを糧に2人は頑張るのかなぁ。大丈夫、生きてるって分かるのはすごい働く生きがいになりそう。逆にピアスが取れた時がすごい怖いけど…私死ネタは寿命以外は考えないタチだから触れずにいますね。
言いたいこともっとあるけど文字制限のためおしまい。思いのほかラブラブで幸せな休養期間を過ごしたお二人でした。次でサブイベとか上げます
文章制限かかったので、貴族・民衆支持率0ENDは次回に回します。
とにかく、ランビュール√もめっちゃ甘いんです!!何か恋人らしいことをしたいって言うシエラが、可愛すぎて何度悶えたことか。何かしてあげたいってシエラの思考、他の男相手では出てきてないですよね。やばくないですか??
ぐるぐるメガネのくだりは無駄に多いわりにエンディングの最後までスチルが出てこなくって。そこはモヤモヤというかイライラというかする感じではあるんですけど、ジャスティンともマーシャルとも違う甘さがあって、ランビュールとの恋愛も素敵だなってなります。
1番無害そうな顔とキャラをしていながら、しっかりマーキングしていたり、実は超強かったりとかなり強か。そしてシエラへの愛情がすごいです。
比較的同じ立場でシエラの理解も深く、シエラを思いやった形で包み込んであげることができる……あれ、1番いい相手?と思ってしまいますね。マーシャルも同じ立場だけど、常に張り合う立場のマーシャルと違い、ランビュールにはシエラがもたれかかれれる包容力というか、シエラが素直になれる素質があるのがすごいと思います。
仮面まではいかないけど、いつもの穏やかな面と近衛隊長としての冷たい面の2面持っている。そんな2面性が逆にシエラに同類としての信頼を得られてるってのが、ね。
何かをしたいってずっと悩んで、結局甘えたいんだって言うシエラの破壊力。甘え方が戦いってところがシエラらしいですが、それを嫌だと思いつつもそれがシエラの甘え方ならと受け入れることができるランビュールの懐の広さはヤバイ。そして、贈り物も相手の死が分かるピアスってほんっともうシエラのこと分かってますね!!!って肩をばしばし叩きたくなるファインプレー。こんなにシエラのツボを抑えられるなんて、ランビュール最強と拍手したくなる。
死んだって伝えたくないから生きたいって、聞きました?ブライアンには、いつか死んで悲しませたら困るから結婚しないって言っていたシエラをこう言わせるなんて!見習ってブライアン様!!!(毎回ネタに使ってごめんねブライアンw)
即位後の仕事を子育てと例えるのも何だかいいなって。我儘な子供を守るって言う例えすごい好きです。そして、そう思うからこれからの仕事を前向きに頑張るっていうのが、ランビュールらしいしなんというか、好きです(語彙力がない)
シエラのこと華やかな人って言ってたのは、真っ向勝負でこれまで数々の相手を倒してきたことを自分を比較した思いもあったのかなって思いました。でも正直、戦う前から勝ってる勝負する方がカッコイイしすごいってシエラも思う気がするんだけどなー。
体力だけならシエラを上回っているらしいランビュールはあんな見た目の割に夜は強いらしいのが結構意外でした。色々シエラに薬盛るイベントは、同人誌ではありそうだけどまさかって感じで、公式がこれって強いって思いました(笑)
エンディング後はなかなか会う時間も取れなさそうだけど、ピアスを糧に2人は頑張るのかなぁ。大丈夫、生きてるって分かるのはすごい働く生きがいになりそう。逆にピアスが取れた時がすごい怖いけど…私死ネタは寿命以外は考えないタチだから触れずにいますね。
言いたいこともっとあるけど文字制限のためおしまい。思いのほかラブラブで幸せな休養期間を過ごしたお二人でした。次でサブイベとか上げます
♥ つづきはこちら
《エドワルド√ユウ1》
エドワルドは多少苛立った様子で、書類の端をぱらぱらとめくる。今日は美術商が珍しい絵画を献上しにくる予定なのに、遅れている。シエラはもしかしたら案内役が着いておらず迷っているかもしれないとエドワルドを宥める。
夕方の予定をエドワルドが尋ねると、会食が入っていると答えるシエラ。それに嫌がり何とかならないかと、エドワルドは駄々をこねだした。ダメだと最初は断るが、結局根負けして、会食をなくすように調整することにするシエラ。
シエラは、会食キャンセルの連絡と美術商探しにエドワルドの部屋から1度退出する。
城の中で美術商を探すが見つからない。途方にくれていると、部下から門に絵を持ってきた人がいるが名前が紹介状と違っていて通せないと連絡が入る。シエラが向かうと、フルネームを答えるユウと、紹介状には『ユウ』と書いており略称で書かれても確認できないから通せないと困ったように言うメイドがいた。ユウは本当の美術商が急病になったので代わりを頼まれたらしい。
部下にこいつと知り合いと思われたくないなと思いながらも放っておけずメイド長の名で入城を許可をするシエラ。何もしでかさないように手を引いてエドワルドのもとへ案内する。絵だけ置いてもらったらよかったかなと少し後悔しながら。
《エドワルド√ユウ2》
城の中でユウの手を痛いぐらい握ってエドワルドの部屋まで案内する。前回は結局間に合わなかったが、エドワルドはシエラの知り合いだからと2度目のチャンスをくれたのだ。なのに、遅れてしまっている。
こんな奴をエドワルドの前に出していいのだろうか?と不安に思いながらエドワルドのもとに連れてきたのだが、ユウはいきなりエドワルドの髪を掴んで引っ張った。シエラがすぐ取り押さえたが、パーフェクトプリンスの爽やかな笑顔が引きつっている。
何故そんなことをしたのか問いただすと、綺麗で黄色だから引っ張ったという。処刑しようというシエラに、今は僕と君しかいないから、シエラの知り合いでもあるし許すと言うエドワルド。
黄色が好きなんだと煩いユウに、エドワルドの髪は金色に近い茶色だとシエラが言うと、ユウはじっと見つめたあと、「ちゃんと黄色くない。言われてみるとあまりきれいじゃナイ」と言い出した。興味を持たれても困るけど、処分はきみにまかせるよと言うシエラに城に出入り禁止はもちろんだが、どうにかして国から追放したいとも思うシエラであった。
《エドワルド√ジャスティン1》
またおざなりな変装で護衛も付けず街をうろつくジャスティンと出会ってしまい、後を追いかけ回すシエラ。だが逆にエドワルドの即位が決まったのだから、城から離れるな油断するなと何故かジャスティンに叱られてしまう。「あいつはおまえの主だろう。それに、おまえたちは…」と言いかけて口を噤むジャスティン。早く帰れといい、歩きだすがシエラは後を追いかける。
武器屋などジャスティンにつきそい、結局夕方までついていった。あいつはおまえが傍にいることを望むはずだ、おまえももっと…、と文句を言うジャスティンに、「弟思いのお兄ちゃんですね」とシエラは言い、動揺させる。見えない部分で思いやっている似た者兄弟だと思うシエラ。噛み合っていない部分が圧倒的に多いけれど。
《エドワルド√ジャスティン2》
街で買い出しをしていたシエラにジャスティンがたまたま鉢合わせてしまう。いつものように日用品の買い出しで大量に荷物を持っているシエラに、不格好で見苦しいとジャスティンは言って、シエラが抱えていた荷物の大半を持ってしまう。あなたに荷物なんて持たせられませんと慌てるシエラを無視して、城に戻るぞとすたすた歩き出してしまう。返してというシエラに、女にこんな荷物を持たせて何も持たない俺が不格好だ、と言うジャスティン。その言葉に、誤解を招くような言い方しかできない紳士だと思うシエラ。
ジャスティンから、エドワルドと街を歩けた方がいいだろうが……と話しかけられ、エドワルドなら荷物を持たないと返すシエラ。ジャスティンが眉をしかめたのを見て、誤解させたと思い私に任せてくれるんです、といいふうに取ってもらいたくて説明するシエラだった。
《エドワルド√ジャスティン3》
街でついてこようとするシエラを追い返そうとするジャスティン。城で仕事をしたらそれだけエドワルドと過ごす時間がとれるだろうと言われ、認められているのかしら?と思うシエラ。ジャスティンは慌ててその方が俺も1人で清々すると言う。
だが、もちろんシエラはジャスティンのあとをついていく。エドワルドとの時間も大切だけど、ジャスティンはそのエドワルドの大切な人だから。
《エドワルド√ジャスティン4》
城の廊下をエドワルドと歩いていると、向こう側から供もつけずに歩くジャスティンと遭遇した。挨拶の後無言になる2人。するとエドワルドが街で一人歩きするのは暇そうで羨ましいということと、シエラを連れ歩くのはやめて欲しいということを、嫌味っぽく言い始める。シエラは勝手についてくるんだと反発するジャスティンだが、王子が一人でいたら放っておけないでしょうと挑発するように言う。シエラから見てもすごく楽しそうだ。
おまえに指図されることではないとマントを翻してジャスティンは去ってしまう。
2人きりになってから、あれでは気持ちが伝わってないというシエラに、今更分かられても困るというエドワルド。嫌われている方が罪悪感を持たなくてすむと。一人歩きやめてくれるかなというエドワルドに、強情だから増えるかもしれませんと答えるシエラ。二人ともあまのじゃくだと思うシエラ。兄の一人歩きが心配だからシエラをつけて、やめてもらいたいのに上手く伝えることもできないエドワルド。
たまにはこうやって戻ってきてね。放っておかれると寂しいから、と照れたように笑う顔はほんの少し彼の兄と似ていた。
《エドワルド√マーシャル1》
休日の日用品の買い出しに、マーシャルを荷物持ちにするシエラ。文句を言うマーシャルに、国家のためよ、とそんな訳のない理由で頼むシエラ。マーシャルは文句を言いつつも手伝ってくれる。
付き合わせてごめんねというシエラに、本気で嫌なら断ると言うマーシャル。マーシャルはエドワルドとの仲をさり気なく聞こうとするけど、シエラには意図が伝わらず「変わらずお仕えしているわよ?」と答えを返される。その答えに無言になったかと思ったら、手伝ったのだから奢れとシエラにたかりはじめる。仕方ないな、と言いながらもその方が気が楽だと思うシエラであった。
《エドワルド√マーシャル2》
城の廊下でマーシャルと鉢合わせる。マーシャルは手に書類を、シエラは箱をかかえている。表向きた対立する理由はなくなったが、そう簡単に打ち解けられるはずなく突っかからないと落ち着かない。書類についてだったり、わざわざ荷物運びしているのかと嫌味の応酬をしてしまう。途中で不毛ね、と言い主の話になる。
国王なら従うけれど主はジャスティンだと、シエラの質問に無言で肯定するマーシャルに、シエラは次期国王とエドワルドが同一人物な気がしないと打ち明けるシエラ。即位してしまったらまったくの対等な立場ではなくなってしまうというマーシャルに、使用人は使用人よと笑って言うシエラ。マーシャルは小声で「あなたとエドワルド様は……」と言いかけるが、「そこまではありえませんか。ジャスティン様と違ってあの方は感情を交えず動ける方だ。あなたも茨の道を選んだもので……」と呟く。意味がわからず、何?と聞き返すシエラに「こんな言い合いも今の内だけかもしれないと思っただけですよ」とマーシャルは言った。
シエラは出来ればこのままの関係でいたいと思っているが、主の立場が変われば使用人の立場も変わってしまう。
《エドワルド√マーシャル3》
仕事で馬での移動中に突然マーシャルにこの前持っていたものはなんだったのか、と話しかけられた。紅茶だったと教えると、ジャスティンも好きなもので希少なものだとマーシャルは言う。飲まれたことはないけど気になったから入手してみたのだとシエラが言うと、知らずに手に入れたならお手柄だとマーシャルはシエラに言った。次期国王のお気に入りであることがバレたら品薄になるから仕入れようとマーシャルが言うと、「あの飲みやすさは癖になりそう……」とシエラがいい、一緒に飲んだという話をすると「主と一緒に、ふうん……」と嫌味を言われる。その後給仕がおらずシエラが入れたことを知ると「最悪だ」と頭をかかえてしまう。全く別物になってしまってると嘆いた後に、でももしかしたら愛する人に入れられたから美味しく感じられたのかもしれませんねと含み笑いをされる。客観的には素人仕事ですが、と余計な一言を残しマーシャルは馬で先に駆けていった。
《エドワルド√マーシャル4》
午後の空き時間、エドワルドは私室で紅茶を楽しんでいた。シエラが入手した茶葉を飲んでいる。給仕は専門の使用人が行い、シエラは傍で控えていた。
すると、エドワルドはこの紅茶はジャスティンが好きなものであると説明しだした。実は知っていたらしい。兄のものを欲しがる弟みたいで恥ずかしいからこれまで頼まなかったと言う。のどかな雰囲気でお茶を楽しむエドワルド。するとシエラにも余裕があるからマーシャルとも仲良く街に買い物にいくんだねと言い始めた。エドワルドとも街には行くと反論するが、自分とのときはもっと緊張していると言い返される。これからは国一丸とならないといけないからいがみあうのはよくないね、と不機嫌さを微塵も感じさせない笑顔を向けられてたじろぐシエラ。この先は忙しくなるから今の内に親交を深めたら、と「今の内」にやけに力を入れて言われる。独占欲も強く、理不尽な命令も多く我儘な人だが、可愛いと思ってしまう辺り自分も……と思うシエラであった。
あなたといると街中でなくても緊張しますよ。とエドワルドに告げた。
《エドワルド√ブライアン1》
詰所で、リリーをまつブライアンの相手をするシエラ。ブライアンから、ここで話ができるのもあと少しなのかなと話をされる。ブライアンは、エドワルドが即位したらシエラは引退して寵妃としてどこかで暮らすのだと思っていたらしい。シエラはまだ引退する気は無いと断言する。
忙しそうだけど、君が辞めないのは嬉しいというブライアン。リリーのこともだが、自分もシエラとの交流が続けられることが喜ばしいとシエラに伝えるブライアンであった。
《エドワルド√ブライアン2》
夜会の準備中に偶然ブライアンと会うシエラ。ブライアンが邪魔をするため仕方がなく会話をする。
最近はご令嬢から人気がなくなったというブライアンに驚いて理由を尋ねると、身分の高い令嬢は本気でエドワルドを狙い始めたと言う。身分よ高い者は王妃か側室の座、そこまで狙えない者は愛人にと、どちらにしてもエドワルドの心象を良くするために他の男へ愛想を振りまけなくなっているらしい。無駄なことをしますよねというシエラ。
シエラの言葉に同意して「エドワルド様にはもう君が……」というブライアンに、新王に箔をつけるためには国内貴族ではなくプリンセスでしょう、とシエラは言う。かける言葉を見失いながら、具体的には動き出してないだろう?とブライアンが言うが、「いい話だと思います」と、シエラは言い切る。
「口を出すことてわはない。だが……君とエドワルド様の絆は、きっと他人には推し量れないものなんだろうね」と迷うように言葉を選ぶブライアン。
他人に理解を求めようとはシエラは思っていない。だから適切な距離をおいて接しようとするブライアンの態度は、貴族としても知り合いとしても正しいのだが、いつからこんなふうに口を出すようになっちゃったのかしら、と思うシエラであった。
《エドワルド√ブライアン3》
リリーと2人で次の仕事のために荷物を持って移動していると、私が持ってあげよう、とブライアンが話しかけてくる。邪魔しないでといつリリーと手伝わせてくれというブライアンで騒がしい。すると廊下の向こうから共をつれたエドワルドがやってくる。何をしているの?と人の好い笑顔を浮かべるエドワルドに、内心が読めず戸惑うシエラ。何度も何をしていたのか爽やかに聞いてくることに恐怖を感じうまく答えられないシエラの間に、ブライアンが無神経を装って「手伝いたいとしたのですが、かえって迷惑になってしまった」と話しかけてきた。エドワルドの促しに、妹だけでなくシエラも手を出さずにいられないというブライアンの言葉を聞いた後に、シエラに自室に来るように命令するエドワルド。
…………
「見た目通り軽薄な遊び人じゃないからって油断してない?」など、自室でエドワルドから理不尽なお説教をされるシエラ。反論したら5倍以上で返ってくるが、無言でいても文句の嵐。
「ぼけっとしていないで、何とか言って。でも、反論は認めないからね」と言われどうしろっていうの、と頭を抱えるシエラであった。
《エドワルド√ランビュール1》
街中で偶然ランビュールと会った。シエラはエドワルド支持の貴族から進められた紅茶を、もらいに来ていた。休みの日に主のために動くなんて主思いですね、とからかっているのか本気で感心しているのかわからないが笑うランビュール。
するとランビュールから、オススメの珈琲があるという話をされる。怪しいと思いながら話をきくと、ものすごく粘り気があって、泥のようにぬめっていて口に苦味がまとわりつくような珈琲らしい、飲めば1発で目が覚めて寝られなくなると言う。今度エドワルドに紹介してみようかなというランビュールに、1人で楽しんでとシエラは冷たく言った。
《エドワルド√ランビュール2》
また街中でランビュールと出会う。また一人で出歩いていることに苦言するが、「この国は治安がいいですから」とランビュールは笑う。うっすらランビュールの立場を知っているシエラは、治安が悪くても問題ないのだろうと思い引き下がる。いずれは仕事を共にすることがあるだろうと思いながらも、ぼかしたいなら今はそのままにしようと思う。
急いでいましたけど大丈夫ですか?とランビュールが言ったことで、日用品の買い出しのことを思い出すシエラ。手伝えるのはこれぐらいだから、日用品の買い出しを手伝うというランビュールに、笑ってシエラは大量の買い出しリストを手渡した。国にとって有益な能力を持つランビュールはもっと役立つことができると思いながらも、今は買い出し要因としていてもらおうと思うシエラであった。
《エドワルド√ランビュール3》
城の渡り廊下でランビュールと出会ったシエラ。いつもの穏やかな表情、穏やかな声だが服装だけが違い、近衛服を着ている。
着心地が悪いというランビュールに、自分の体験談で慣れるわよというシエラ。仕事?とシエラが尋ねると、本格的ではないけど慣れないといけないからとランビュールはいう。
シエラは逆に休憩中だった。休憩中なら何か処方してあげるからと部屋に誘われ、連れていかれるシエラ。
部屋でランビュールはお茶の用意を始める。毒は入ってない、怪しいところがあったら指摘してくださいというランビュールに、「毒の混入なんて疑ってないけど……」とシエラがいうと、含みのある感嘆の声をあげられる。疑うべきだといいつつ、悪いものなんて出さないというランビュール。
芳しい香りのお茶を出され飲むシエラ。美味しくて、ほっこり暖かくなる。「顔色がよくなった」というランビュール。「よかったらまた飲みに来てください。これからも、僕の出すものを飲み干す無謀さがあるならですけど」というランビュールの言葉に「これでも、薬の耐性はちょっとしたものなのよ?」とシエラが言うと、ランビュールの顔色がよくなった。
服の加減ではなく、穏やかな表情ながら顔色がよくなかったらしい。
これからエドワルドの役に立つよう努める、それがシエラの役に立つからというランビュール。その方がやる気が起こると穏やかに言った。
以上になります。
エドワルドとの仲はキャラによって反応がほんとバラバラです。
ユウについては、別にエドワルド√じゃなくてもよくない?って感じなので感想はなし。さすがにいきなり髪の毛引っ張られたらパーフェクトスマイルも崩れるんだねーっていうぐらい。
ジャスティンはエドワルドとの仲は普通に認めている感じですね。2人のこと気にしてはいるけど、エドワルドとの微妙な関係性である以上直接は何もできない感じ。相変わらず、一人歩きをシエラにくっつかれてご機嫌ななめです。ここはエドワルドがジャスティンとの仲を良くする気がないからどうしようもないね。
そう言えば、エドワルド√の本編の方で、マーシャルと海に行ってこいってシーンがあるのどういうことなんだろうって思ってます。その時のジャスティンの言い方からしたら、シエラは気づいてないけどマーシャルはシエラのこと好きなことを知っているから2人で海に行けって促したような感じだったんですよね。でもサブイベントでは、エドワルドとくっついていること分かってそうだから、どういう意図でマーシャルと海にいけって言ったんかなって謎が残ってます。
マーシャルとはまあ普通ですね。相変わらずライバルらしい会話をしているけど、エドワルドが王様になったら上下関係ができてしまうのが悲しい……。時々負け馬っぽいところを醸し出してますが、主という至高の存在と恋人関係になってしまったことは他のキャラと恋愛関係になるよりはすっと受け入れている感じがします。でも、マーシャルはエドワルドとの未来について何となく予想ついているから、哀れんでいるみたい……。何も直接言わないんだろうけど、きっとエドワルドとシエラの悪事は把握して、シエラが幸せになれるようジャスティンに働きかけたりするんじゃないかなぁ。
ブライアンは、もう「その気持ち分かる!!!」って言いたくなるイベント。シエラがこれからは安全な場所で愛され生活にだろうって考えるの普通ですよ、ブライアン様。私たちもそうなれよって思ってますよ!!って言いたくなる(笑)もう、こういう感性は普通なのになぁ(自√でもっと普通らしく頑張れよ)と思ってもしまいますが。
いやでもプリンセスを嫁に迎えるぞ!って最愛の恋人のはずの相手が言ってるのって聞くに耐えないですよね。聞いてるこっちが、ブライアンと同じ切ない気分になる。私たちの気持ちを全て代弁してくれるブライアン様素敵(笑)
そう言えば、エドワルド√のときはブライアンの意地悪あんまりないですね。隠さないといけない関係なことと、相手がエドワルドって超強い相手だからでしょうか。
ランビュールは、こう裏方の仕事についてチラチラ。この人もエドワルド√だからって関係なくない?って感じのイベントな気がする(苦笑)次あなたが本命だから待ってね!!
文字に起こしたりしているので、たぶん普通にプレイしても1ルートにつき5~10時間ぐらいかかるのが、その2,3倍以上時間がかかっているので、また連休にプレイするつもりです。今月ランビュールやって、来月までにミハまで終わらせたい!!
あ、でも私今月末ドラクエ買ったら旅に出てしまうからそれまでにやらないと当分プレイしないかも
ランビュールはグルグル眼鏡見せてくれたことぐらいしか覚えてないんだけど(笑)張り切ってプレイしていこうと思います!
エドワルドとの仲はキャラによって反応がほんとバラバラです。
ユウについては、別にエドワルド√じゃなくてもよくない?って感じなので感想はなし。さすがにいきなり髪の毛引っ張られたらパーフェクトスマイルも崩れるんだねーっていうぐらい。
ジャスティンはエドワルドとの仲は普通に認めている感じですね。2人のこと気にしてはいるけど、エドワルドとの微妙な関係性である以上直接は何もできない感じ。相変わらず、一人歩きをシエラにくっつかれてご機嫌ななめです。ここはエドワルドがジャスティンとの仲を良くする気がないからどうしようもないね。
そう言えば、エドワルド√の本編の方で、マーシャルと海に行ってこいってシーンがあるのどういうことなんだろうって思ってます。その時のジャスティンの言い方からしたら、シエラは気づいてないけどマーシャルはシエラのこと好きなことを知っているから2人で海に行けって促したような感じだったんですよね。でもサブイベントでは、エドワルドとくっついていること分かってそうだから、どういう意図でマーシャルと海にいけって言ったんかなって謎が残ってます。
マーシャルとはまあ普通ですね。相変わらずライバルらしい会話をしているけど、エドワルドが王様になったら上下関係ができてしまうのが悲しい……。時々負け馬っぽいところを醸し出してますが、主という至高の存在と恋人関係になってしまったことは他のキャラと恋愛関係になるよりはすっと受け入れている感じがします。でも、マーシャルはエドワルドとの未来について何となく予想ついているから、哀れんでいるみたい……。何も直接言わないんだろうけど、きっとエドワルドとシエラの悪事は把握して、シエラが幸せになれるようジャスティンに働きかけたりするんじゃないかなぁ。
ブライアンは、もう「その気持ち分かる!!!」って言いたくなるイベント。シエラがこれからは安全な場所で愛され生活にだろうって考えるの普通ですよ、ブライアン様。私たちもそうなれよって思ってますよ!!って言いたくなる(笑)もう、こういう感性は普通なのになぁ(自√でもっと普通らしく頑張れよ)と思ってもしまいますが。
いやでもプリンセスを嫁に迎えるぞ!って最愛の恋人のはずの相手が言ってるのって聞くに耐えないですよね。聞いてるこっちが、ブライアンと同じ切ない気分になる。私たちの気持ちを全て代弁してくれるブライアン様素敵(笑)
そう言えば、エドワルド√のときはブライアンの意地悪あんまりないですね。隠さないといけない関係なことと、相手がエドワルドって超強い相手だからでしょうか。
ランビュールは、こう裏方の仕事についてチラチラ。この人もエドワルド√だからって関係なくない?って感じのイベントな気がする(苦笑)次あなたが本命だから待ってね!!
文字に起こしたりしているので、たぶん普通にプレイしても1ルートにつき5~10時間ぐらいかかるのが、その2,3倍以上時間がかかっているので、また連休にプレイするつもりです。今月ランビュールやって、来月までにミハまで終わらせたい!!
あ、でも私今月末ドラクエ買ったら旅に出てしまうからそれまでにやらないと当分プレイしないかも
ランビュールはグルグル眼鏡見せてくれたことぐらいしか覚えてないんだけど(笑)張り切ってプレイしていこうと思います!
さて、予告通りエドワルド√です。エドワルド√はOPムービーとかもともとの公式サイトでみなさんもご存知の通りかもしれませんが、他の誰よりも魔法を有意義に使って休暇を過ごしています。
そして、彼ら2人は2人にしか分からない絆で結ばれているんだろうけど、傍観者側からしたら切なくなるイベントの数々。
おそらく1番イバラの道を選んだシエラのその後を、続きからどうぞ
そして、彼ら2人は2人にしか分からない絆で結ばれているんだろうけど、傍観者側からしたら切なくなるイベントの数々。
おそらく1番イバラの道を選んだシエラのその後を、続きからどうぞ
♥ つづきはこちら
※[ ]で括られている部分は、エドワルド、ブライアン、ランビュール共通イベントです。
《エドワルド1》
《エドワルド1》
エドワルドは自室の床でゴロゴロしながらため息をついている。城の外に出たいと言うエドワルドに、シエラはちょっとでもダメですと猛反発する。落ち着くまでダメですというシエラに、即位したらずっと忙しくて落ち着く時なんてこないとエドワルドは文句をいう。もちろん出かけてはいけない理由は賢いエドワルドはよく分かっている。「分かっている、これはただの嫌がらせだ」といい、シエラの足を掴んで床に転がせた。エドワルドは賢いから、シエラが「何も対処しない」という選択をしたことも分かっている。分かっていて、ごめんねとシエラに謝った。
鳥かごの中は退屈だと言ったかと思うと、急に窓の外の雲を見て物に例えてみたり、読めない人だなと思いながら、そんなエドワルドの話に付き合うシエラ。外を見て魔法で外を飛びたいという話を始める。たまに魔法使いになりたいと思う、そうしたら鳥かごも広がる、外に出たいというエドワルドは言う。そうなったらなったで、別の足枷が付きますよと厳しいことをいうシエラに、この程度ならできるけどとエドワルドは手品で花を1輪手から出してきた。シエラにも見抜けないほどの早業だ。
見抜けなかったことにショックを受けたシエラは、他にも見せてあげるというエドワルドの手品を真剣に見るが、やはり見抜けない。もう1回見たいと強請るシエラに、見た目だけじゃなくて中身も子供っぽいよとシエラの髪の毛をエドワルドは引っ張ってくる。引っ張りながらキスをされて、シエラは抵抗せずに受け入れる。何もしてあげられないけど、普通のデートをしてみたいという話をする。普通じゃないから、普通のことが刺激になるとエドワルドは言う。
そしてシエラの首元に噛み付いて、「可哀想に。君が痛がってると、僕まで痛みを感じるよ」と自分でやったくせに哀れみを込めた口調で囁く。
だがエドワルドはまた突然話題を変えて、オランヌを明日部屋に呼ぶようにシエラに伝えてくる。心配だから同行したいといいかけるシエラをデコピンで止めて、目を覆ったまま深く唇をかせ寝てくる。「愛しているよ」と呟くエドワルドの顔は目隠しで見えなかった。シエラはエドワルドの唐突な行動と言葉にいちいち翻弄されてしまうのだった。
《エドワルド2》
[ブライアンから骨休めに出かけようとお誘いされる。小さい別荘だからおいで、とのこと。
仕事が忙しいと断るけど、近くにいたエドワルドが裏切り、ピークは過ぎたと情報提供をする。
城にいると気が休まらないから、エドワルドが行きたい様子。それはこの期間がエドワルドにとって最後の自由時間になるから。
別荘はまともに行ったら1日半かかる場所にあるとのこと。用事があるときだけ帰ったらいいとニコニコしてる2人に、嫌な予感。
予感は的中で魔法で移動。絶対許可しません!!!と拒否の姿勢だったけど、ランビュールに説得されて渋々許可を出す(オランヌが俺の話は無視なのにとしょんぼりしてる)。
許可を出した途端、オランヌの魔法で転移させられる。転移中怯えるシエラだったけど、]エドワルドが手を持ち「乗大丈夫だよ?」と言う。何かあってからじゃ遅いんですよ、と心の中で文句をいいつつ、手を握り返すシエラ。
[転移を終えて、みんなが田舎の空気の清々しさを味わっている中、シエラだけは1人転移酔い。
オランヌは、魔法の耐性が弱いから魔法嫌いだったんだねーと、納得した様子。
結局城のような大豪邸にご案内される。お屋敷にも古い鏡を置いて、オランヌの部屋の鏡と繋げていつでも行き来できるようになりました。
場面は変わって庭でエドワルドとブライアンが一緒に乗馬を楽しんでいる。割と会話は仲がよい感じ。]
2人が馬に乗っている間暇を持て余しているシエラ側のメイド達はおしゃべりをしている。メイド長はブライアン様とはどうなんですか?とブライアンのことで話をしていると、ランビュールがやってくる。気兼ねなく話をしている2人を見て、ランビュール様と付き合ってるんですか?とメイドの1人が言い出した。「そんなデマがあの方に伝わったら……」と口を滑らしかけるランビュールににっこり圧をかけるシエラ。場が凍りついた後、無難な話に方向転換していった。
[シエラにも客室があてがわれる。もてなしを受けることに居心地の悪さを感じるシエラ。
とりあえずオランヌの転移鏡に問題がないことを確認する。]
エドワルドの自室の床で2人で転がっている。楽しかったよ、と言いながらも不機嫌そうなエドワルドの不機嫌な理由を探ると、ブライアンの屋敷をランビュールと一緒に見て回ったことに拗ねていた。「坊ちゃん」と宥めるシエラ。「こうやって抱きしめるのも、キスをするのもあなただけなのに」と宥めるが、「足りないよ。休養期間君と過したいんだ。もっと恋人らしく……..」と拗ねたようにエドワルドは囁いた。
《エドワルド3》
エドワルド書類仕事に付き添うシエラ。エドワルドが気まぐれにシエラに怒っている?と聞いてくるが、「オランヌに怒っても、あなたには怒りません」と答えるシエラ。
ある程度仕事を進めたところで、身体を伸ばしたエドワルドは自分の席を立ってシエラの方へやってくる。「遊んで?」と言いながら抱きしめて床に倒れ込んだ。抵抗しないから心配だとエドワルドは言う。主の僕と恋人としての僕とどっちが好き?とエドワルドが尋ねるが、シエラはあなたはあなただから同じだと答える。エドワルドは主だから強要されているわけじゃないと言ってもらいたいらしい。強要されてない、シエラが言うと、今度は「嬉しいけど、嫌だ」とエドワルドが言い出す。
気持ちは離れてしまうものだから、自由意志だと離れてしまう。強制なら離れられないけど、その関係は求めているものではない。離したくない、とシエラにキスをするエドワルド。「難儀なものに捕まったね」というエドワルドに対して、相手が私じゃなければ複雑な葛藤をしなくて済んだのにと思うシエラ。でも同時に難儀なものが好きだからこそこの複雑な関係でまったりできているのだろうと思う。
あなたを閉じ込めて、私だけに命令して、閉じ込めて外に出さないで、とつらつら思いながら、出かけてみましょうとシエラはエドワルドに声をかけた。
…………
お忍びで街に来た2人。エドワルドはシエラにジェイと呼び捨てにすることと、敬語もなく普通の恋人のように過ごすようにお願いしてきた。やりにくいと思いながらも付き合うシエラ。
本屋さんで突然本を購入したあと、エドワルドは人気のお店があるとシエラを広場に連れていく。
美味しいと噂の屋台で骨付き肉を注文すると、硬いけど大丈夫かい?とエドワルドだけ茶化された。オマケもくれて買い物を終わらせたが、コンプレックスを刺激されたエドワルドは拗ねている。近くのベンチに座ってかぶりついて骨付き肉を食べる。シエラがソースで汚れたエドワルドの口元を拭いてあげると段々機嫌が上昇してきた。オマケでもらったキールをシエラの分まで飲んでしまうエドワルド。シエラが戯れて髪を弄っているとエドワルドの様子がおかしいことに気づく。慌ててエドワルド様とシエラが声をかけると、いつもより低い声で、約束を破るなんて悪い子だと遊び人のように髪にキスをしてきた。酒に酔ったエドワルドは口調まで変わって、「嫌がるおまえよ可愛いよ」と肩に腕を回して人気のないところに連れていこうとしてくる。
………
夜、城に帰ってから「記憶がないんだけど、1部しか」とエドワルドが言う。もっと男らしい方が好きなんだろう、というエドワルドの質問にそんなことない!と強く反対するシエラ。強要されるのは嫌だけど、エドワルドには抵抗できないと思ってしまうシエラであった。
《エドワルド4》
ブライアンの屋敷の警備確認をするが、完璧だ。エドワルドはおらず確認のためだけに来ていたため、確認を終えて帰ろうとオランヌの鏡の側までやってきたシエラとその部下達。すると、そこには今日来ないはずのブライアンと、端正な顔をした小さな男の子がいた。
くりくりのエメラルドの瞳に黄金色のさらさらの髪。男の子の格好をしているが、それで女の子のように可愛い子をじっと見つめると、綺麗な少年はにこっも笑った。初めて会った気がせず、なぜか親近感がわく。そして不思議なことにシエラの胸が高鳴った。
ブライアンは、親戚の子だけど君たちに見て欲しいと言ってシエラが止めるのを待たず鏡をくぐり抜けて帰ってしまう。子供が遊んでと声を掛けてきた。
「好きな子が好きだから、チョコレートケーキを作りたい」と少年は言ってくる。それに無意識に敬語で答えるシエラ。どうしてかとても大切な人に思える
………
顔にクリームをつけながら、少年はケーキを懸命に作ろうとしている。周りで部下もケーキ作りをしているがそちらは酷い有様。お姉ちゃん、と呼ぶ声にしゃがんで目を合わせると、「お姉ちゃん可愛い」と軽くキスをされる。さすがブライアン様の親戚、と呟くシエラに「真面目でお馬鹿さんで、可愛い」と少年は呟いたがその声は部下が起こした爆発のせいでシエラには聞き取れなかった。
爆発音と共に助けを求める部下のもとへシエラが行こうとすると、少年が袖を引いてくる。「君は僕のものだろう。何よりも優先しろ」というセリフと仕草に少年がエドワルドであることを悟り仰天するシエラ。叫びそうになるシエラを止めて、2人だけの秘密だと、少年姿のエドワルドは笑った。
…………
城に戻り、ブライアンを無言で睨むシエラ。シエラは部下が壊した調理場の謝罪に来ていた。謝罪が終わった後もシエラは不機嫌な顔で居座る。しどろもどろにブライアンはエドワルドに頼まれたのだと言い訳をしてくる。誰が魔法を使ったのかと問い詰めると、ブライアンでランビュールでもないとブライアンは返答した。無害な魔法だからというブライアンの言葉に、何かあったらこんな穏やかにお話していませんよとシエラは答え、「これ、穏やかなの?」とブライアンを慄かした。
《オランヌ4その後》
昼に城の廊下でオランヌと2人でいるところに、たくさんの部下を連れたエドワルドと出くわす。2人で出かけるの?というエドワルドの問いかけに「2人で食事に行くんです」と嬉嬉として言うオランヌ。笑顔のままのエドワルドがとても怖いシエラ。断りづらい訳があるのだがその場では言えず。
夜になって自室で仕事をしているエドワルドに、シエラから昼の話を切り出す。仲良さそうなというエドワルドの言葉を否定するシエラ。少し嫌な感じがしなくなったとはいえ、シエラはエドワルドに魔法を近づけさせたくない。エドワルドとオランヌの仲は良好だけど、自分たちのことは知られているのに、自分は相手のことが、わからないのが困るというエドワルドの言葉に、エドワルドも自分と同じようにオランヌを、怖いと感じているかもしれないと思うシエラであった。
《エドワルド5》
エドワルドがオランヌを自室に呼んでいる。エドワルド自体に魔法をかけたことで余計嫌いになったとオランヌを睨むシエラ。
今日もエドワルドが魔法をかけるために呼んだらしい。怒るシエラの文句を返しながら、オランヌに魔法を使うよう指示するエドワルド。オランヌが呪文を唱えて液体を垂らすと、眩しい光が部屋を包んだ。光が消えると、目の前には綺麗な淡い色をした海が広がっている。まるで海の中のようだ。
オランヌの魔法で、オランヌが過去に見たことある景色を再現しているらしい。潮臭くもなく、服も濡れない。綺麗なだけの景色にシエラも文句を言えなくなる。
エドワルドの希望で浅瀬から深海に景色が変わっていく。暗い中でしか生きられない深海魚だが、浅瀬とも行き来できるものや、姿が浅瀬と変わらないものもいる。オランヌは「こんな深いところで生きていける、度胸のある魚達だ」と呟いた。
…………
夜にマーシャルと鍛錬をするシエラ。そしてマーシャルに海の話題をもちかけた。2人して、海は落ち着かない、物理的なもののほうが落ち着くと話をする。
激しい鍛錬を終えて床に転がる2人。エドワルドがどこかに行きたがる気持ちが分からず、マーシャルにどこかに行きたいって思ったことがあるか尋ねるシエラ。移動手段としてなら海に行ったことはあっても、遠くに行きたいと思ったことは無いというマーシャル。変わらず帰ってこられることの方が貴重だと感じるから、今を手放そうと思わないというマーシャルの言葉に、やはり自分たちは高貴な人とは考えが違うと思うシエラ。自分たちは指針がないと沈んでしまう、常に進路を見失った船のようで、主はコンパス。対等にはなれないと思うシエラであった。
《エドワルドクエストイベント1》
詰所でため息をつくシエラ。ここ数日エドワルドの暗殺計画について調べているが全く手がかりが掴めない。偽情報と断定するにしては、情報がマーシャルのため切り捨てにくい。
エドワルドのもとに報告に行く。情報そのものが疑わしいと思わせられる程優秀なものかもしれないと伝えると、エドワルドから1枚の書類を手渡された。
夜、城に侵入者が入ってきてシエラたちができるだけ生け捕りで捕まえている。マーシャルも手伝いにきて数は減らしているが、残り10名ほどは侵入者が残っているようだ。マーシャルと2人で、戦うことになった。
バトル
☆勝利
戦闘後武器の手入れをしながら、マーシャルはエドワルドに呆れている。あえてこの時期に警備を手薄にして、こんな状況を招いたエドワルドの計画に、信頼しているにしても寒気のするような信頼関係だとマーシャルは言う。そして死にたがっているわけでもないでしょうに、と。
翌朝エドワルドの自室で2人で話す。黒幕は分からないまま終わりそうだが、エドワルドの機嫌はよい。警備が手薄でもエドワルドを傷つけられなかったという結果と、ジャスティンが援護してくれたことで、反体制派を牽制できると喜んでいる。信頼する部下のおかげだ愛しているというエドワルドに、肝が冷えたというシエラ。時期国王である自身の身を餌にする計画にシエラも反対していたが、結局協力した。
マーシャルに寒気がする信頼関係だと言われたというと、シエラはエドワルドに抱きしめられて「もっと熱い関係だよね?」と言われる。間近にエドワルドの目を見て、彼は冷たい人ではないが破滅願望のようなものが垣間見える。自分も同じものを抱いているからそう感じるのかもと思うシエラ。
熱くてもゾクゾクする関係だと思った。
☆敗北
「…ん?気がついた?僕?僕はこの通り、無事だったよ。善戦していたようだけど、不意をつかれたんだってね。…ああ、君の部下が運んできたんだ。残党は兄上の侍従長のマーシャルが片付けたと聞いている。後でお礼を言わないとね。本当は他の誰でもなく、君に解決して欲しかったんだけど……。まあ、僕の目の届かない場所で死なれるよりはマシか。無事でよかったよ。しばらくは安静にしておくようにね」
《エドワルド6》
夜、突然ジャスティンに「海が好きなのか?」と話しかけられる。マーシャルが海の話をしだしたから、原因はお前だろうと。マーシャルと海に行ってこいと話を進めてくるジャスティンに、シエラは「海が好きなのはエドワルド様ですよ?」と言ってしまう。シエラとマーシャルはどちらかというと海は苦手なのだ。
エドワルドの自室で、エドワルドが「兄上って本当に可愛い」とベッドの上で寛いでいる。訳が分からないこと言いますよね、とシエラが言うと、エドワルドは分かりやすいけど君は分からなくていいよと言い、シエラをベッドの上に引っ張り倒した。遊ぼうというエドワルドの言葉に、クッションを投げあって遊ぶ2人。
一段落ついたあとに、突然エドワルドは子供の時に出会ってたらどうなっていただろうか、とシエラに投げかけた。シエラはエドワルドが御伽噺のようなお話をすることにも慣れてきた。仲良くなれたかもしれませんね、ときっと相手にもされなかっただろうと思いながら答えるシエラ。
そこから、魔法で子供になったときの話になる。魔法が嫌いなシエラに配慮して、魔法を使う時はできるだけシエラを現場に呼んでると言うエドワルド。
シエラは魔法も海も苦手で、どこにも行きたくない、この人と今の時間だけで充分だと思っているが、エドワルドはそれでは満たされないのだろうかとシエラは考える。エドワルドは見れないものが見れて魔法は好きだという。海は明るい部分も暗い部分も見れていいと言い、シエラに荒々しいキスをする。エドワルドが王位につけばシエラに暗い部分を命じる機会も減るだろうけど、やめはしないと言う。ジャスティンは遠ざけるけど、シエラは離さないという言葉に喜ぶシエラ。海底はシエラにとって温かいものなのだ。
《エドワルド7》
[オランヌ、エドワルド、ランビュール、ブライアンがいる中またオランヌの鏡で別荘に行くことになる。無理無理、と転移に慣れないシエラを笑うオランヌだったが………
転移後、別荘の庭で乗馬に無理やり誘われ大慌てのオランヌ。指導するブライアンと宥めるランビュールと、眺めて完全に面白がるエドワルド。そこに、違和感なく加わっているリリー。
「無理無理無理、ぎゃーー」と大慌てなオランヌを見て、エドワルドとリリーは爆笑している。ブライアンとランビュールがフォローしようとするが、パニック状態。
「そうだね。楽しそうだね。リリーが。リリーが楽しそうであれば、それでよし」
「エドワルド様も楽しそうですしね。接待的には万事オーケーでしょう」
そんな周囲の反応に、魔法使いは嫌いだが、少しだけ、同情してしまったシエラ。]
別荘の中に移動してから、オランヌに「楽しそうだったわね」とニッコリ微笑んで言うシエラ。魔法使いは魔法を使えたらいいというオランヌの言葉に、エドワルドも1部同意し促して、オランヌはエドワルドを子供姿に変える。その後エドワルドの命令で躊躇いながらもシエラまで子供姿に変えてしまう。戸惑うシエラに「怒らないで、僕と遊んでくれるだろう?」とエドワルドは陶器のような小さい手を差し出した。
……
壁にもたれかかり「殺したい」とどこぞの悪魔のような言葉を吐くシエラに、全く迫力がなく爆笑するオランヌ。別荘近くの孤児院にやってきた。子供になったエドワルドはやりたかったことの1つである同年代の子と遊んでいるのだ。
安全を守るために自分がいるのだと、遊んでおいでとオランヌはシエラに言う。記憶もおぼろげで子供の遊びが分からないシエラは壁際でじっとしていたが、孤児院の子供たちに一緒に遊ぼうと中央まで連れてこられてしまう。
エドワルドを見て顔が赤くなるシエラ。この子は僕が好きで、僕はこの子が好きなんだよというエドワルドの言葉に、周りの子供たちはじゃあ結婚しないと!と騒ぎ出す。無理無理と慌てるシエラに、子供は結婚とか好きだよねと笑うエドワルド。子供は危ういからジャスティンは放っておけないって話をしていると、騒いでいた子供たちが小さな花束と花でできた指輪を持ってきた。
結婚したらずっと一緒にいられるんだよ、という子供たちの言葉に、それはとても単純だけどなんて遠いことなんだろうと思うシエラ。
そう思っているうちに、エドワルドはシエラの手を取って指輪をはめて「愛してるよ。ずっと傍にいてね」とキスをした。小さな花がまるで宝石のようだと思うシエラ。これは遊びで結婚ごっこだと思っているが、キスをされて涙を流してしまうシエラ。
「……子供にしか、夢を見る権利がないわけじゃない。少しぐらい、夢を見たっていいんだよ」
誰に聞かせることも無く魔法使いは言った。
《エドワルド√クエストイベント2》
エドワルドの元に向かうと時間に遅れたことに非常に機嫌が悪いエドワルドがいた。シエラが遅れた原因はエドワルドのもつ鉱山の採掘高に変化があり調べていたから。調べたところモンスターが住み着いたと考えられるということを伝えるとエドワルドはとても機嫌がよくなった。恋人と主人との切り替えが上手くできず報告に緊張するシエラと違い、さすが僕のメイド長で恋人だと、恋人と主を上手く混ぜ合わせた対応をするエドワルド。
時期的に信頼おける者を向かわせる必要があるというシエラに、選別の必要は無い君以上に信頼できるものはいないと、エドワルドはシエラに討伐を任せた。
バトル
☆勝利
討伐を終えて夜にエドワルドのもとに報告に行くシエラ。今回の件は仕組まれたものであり、住民から夜間に見たことない荷馬車を目撃したことや、生け捕りにはできなかったが暗殺者に襲われたりしたことを報告する。エドワルドはその報告に、君に頼んでよかったと頷いた。討伐だけでなく、その背景まで秘密裏に処理するためにシエラに対処させたのだ。
これからも君に働いてもらうことになるというエドワルドの言葉に「光栄です。使い潰すまで、働かせてください」と答えるシエラ。
エドワルドはそんなシエラを抱きしめて、必ず応えてくれる君を働かせる僕は酷い恋人だ、と言うエドワルド。主としては最高だとしても恋人としてはよくないと言う。恋人らしく振舞って欲しがるエドワルドに合わせて、「命じたのはあなたのくせに」とシエラが文句を言ってみるとエドワルドは喜んだ。次期国王様は仕事も恋のスパイスに変えてしまう。
☆敗北
「お疲れ様。……後続の部隊を編成して向かわせたから、あの鉱山に関してはもう問題ないよ。やっぱり1人じゃ厳しかった?君ならできると思ったんだけど。ああ、分かっているよ。この責任はしっかり取ってもらう。……でも、今は安全にしていてくれ。意地を張らずに、帰還してくれてよかった。これからも無茶を頼むことはあると思うけど……、僕には、君が必要なんだ。覚えておいてね?」
《エドワルド8》
またエドワルドはオランヌに子供姿にしてもらう。エドワルドは子供姿でジャスティンに会おうとしているのだ。さすがにバレるのではというシエラだが、たぶんバレないよとエドワルドは笑う。どうしても渡したいものがあるそうだ。
シエラも同行することになる。ブライアンの親戚の設定でいくことになる。
…………
堂々とお忍びしようとしているジャスティンを呼び止めるシエラ。俺に構うなと文句を言うジャスティンだが、シエラの後ろに隠れていたエドワルドに気がつく。
とある貴族から預かっていると説明するシエラをおいて、じっと観察するジャスティン。緊張するシエラだが、ジャスティンは気が付かなかったようで、おまえに子供の相手ができるのか?と皮肉をいってくる。
お前だけでは心配だと、ジャスティンがエドワルドに名前を尋ねる。エドワルドは「ジェイです」と答えると、ジャスティンは「利発そうな子だ」と笑って頭をなでてあける。とても優しい手つきに、「兄上みたい」とエドワルドが言う。兄と離されているというジェイに「今日は俺を兄だと思えばいい」と言い、ジャスティンが1日付き合うことになった。
シエラは王子2人の警護だと苦笑い。
…………
街中、店先から漂う甘い香りにエドワルドは足を止める。男のくせに甘いものばかり食べると虫歯になるぞ、とジャスティンは言う。シエラが子供は甘いものが好きな物ものですよと言うと、「俺は好きではなかった」とジャスティンは言う。そこからシエラにグダグダ言いかけたところで、エドワルドが食べたいと声をかけると、仕方がないと買いに行ってくれる。
甘いのはあなただ、と内心ツッコミを入れるシエラ。エドワルドはご機嫌だ。
2人きりになったところで、コソコソと話をする。シエラはこの前エドワルドが酒に酔う前に買った本を持ってきていた。それがエドワルドがジャスティンに渡したいもの。画集のような海の本だ。
それを初めて知った時、シエラは複雑な気持ちになった。オランヌに海の魔法を頼んだときも、きっと兄と同じ気持ちを共有したかったのだろうと思ったから。
ジャスティンからお菓子をもらい、「ありがとう兄上」と言ってエドワルドは嬉しそうに頬張った。対してジャスティンはなんとも複雑そうな表情をしている。
どうしたのかシエラが尋ねると、ジャスティンは俺にも弟がいる、と話だす。兄上と呼ばれると……と言うジャスティンに、「兄と思えって言ったから」とエドワルドがしょんぼりしてみせると、慌ててなんとでも呼べとジャスティンは言った。兄弟についてお互い話していると、突然ジャスティンにナイフが飛んでくる。ジャスティンに対して襲撃されたのだ。
エドワルドの言葉もありシエラは禍々しい敵を追う魔法を使い、追い返す。
大丈夫か、とジャスティンはエドワルドを心配する。エドワルドは笑顔で「さっきのは悪い奴ですよね。悪い奴はやっつけないと」と言った。
…………
夜遅く、灯りを落とした薄暗い部屋の中、報告を待っていたエドワルドのもとに来たシエラ。命令通り長く鳴かせたと言うシエラに、プレゼントが渡せなかったと言うエドワルド。薄暗い部屋に、子供のように残念がる、子供ではない人が浮かび上がっていた。
《エドワルド9》
廊下で突然ジャスティンに呼び止められたシエラ。ジェイは元気か、と言われシエラは戸惑う。突然どうしたのだと思っていると、怖い目に合わせてしまったから謝りたいとジャスティンが言い、納得するシエラ。相変わらず律儀だと思うシエラ。もう帰ってしまったとシエラが答えると、さぞ怖い思いをしただろうと本気で心配し始める。楽しかったと言っていたと答えるシエラ。刺客に襲われたことも刺激になったと言っていたというと、豪快な子だと感嘆の声をジャスティンはあげる。
「あの子はひょっとして……」と言いかけて、いや年齢的に合わないと言葉を濁すジャスティン。モゴモゴ独り言の後に詫びの品だとお菓子の箱を渡される。その後立ち去ろうとするジャスティンに、シエラは大きな声を上げて、「ジェイ様から渡すように言われてました」とジャスティンに本を渡す。画集の表紙を見て、海が好きだと知っているのは……、というジャスティンに、私も知ってますよと声をかけるシエラ。あなたの好きなものをと言ってたから海が好きなことを教えてこの本をジェイが選んだということにしてしまう。何か言いかけたジャスティンに、預かった子だから詳しく話せないとキッパリシエラが言うと、大人になったら城へあがる機会もあるだろうからまた会いたい、とジャスティンは言う。「大人になって会えたときには、直接お礼を言ってあげてください」とシエラは伝えた。
……
自室の床で転がっているエドワルドに邪魔ですと声をかけるシエラ。グダグダしながら処刑人リストを眺めていたエドワルドは、シエラに本を渡してくれたことのお礼を言う。その時のジャスティンの反応については尋ねてこない。そういえば、とジャスティンからジェイにプレゼントを預かったことを伝えると、驚いたようなそれでいて嬉しそうな顔でエドワルドは飛び起きる。毒味を終えた箱をシエラが手渡すと、エドワルドは躊躇い無く箱を開けて「子供の頃に好きだったお菓子だ」と懐かしそうに笑う。紅茶を2つ入れるようにエドワルドはシエラに指示を出す。僕と君の分だというエドワルドに、そんなにそんな大事なものを?とシエラは戸惑う。断る方が無礼、だというエドワルドの言葉にすぐに紅茶の準備を始めるシエラ。その間エドワルドは菓子箱を宝物のように眺めていた。エドワルドの希望で、ふかふかの絨毯の上で紅茶の準備をするシエラ。キスをしたり、シエラにお菓子を食べさせたりしながらも自分でもお菓子を食べ始めるエドワルド。「欲しいものがすべて手に入った気分」と嬉しそうなエドワルドは子供のように大人の顔をする。ほしいものの中に自分を含めてくれていることを喜ぶシエラ。どんな姿で、とんなことをしていてもこの人はこの人のままだも思うシエラであった。
…………
夜にエドワルドの部屋でエドワルドの服装を整えるシエラ。豪華な食事も全く美味しくないと文句を言うエドワルドだが、時間がきたら完璧な王子様になる。キスをしてくるエドワルド。「ゆっくり味わいたいけど……」というエドワルドに、時間ですとシエラが告げると、苦笑いした後に王子の顔になった。おいしい食事のためにまずい料理を食べてくるよといって、エドワルドは出ていった。
《時間経過6その後》
「あれ?何かあった?すっきりした顔をしているから」と尋ねるエドワルド。エドワルドは髪のことには触れない。
「どうしてなのかな、って」ってエドワルドは言うと、「幸せだなあと思って」とシエラは笑って返した。
なにそれ、とエドワルドも笑う。
とても欲深く、罪深く。許されはしないけど。今、とても幸せだから。
《恋愛エンド》
私の中には何もない。何も、詰まっていないというとエドワルドは笑った。君はおいしいよ、と。
即位前になり毎晩とは言わないが、エドワルドは夜会や晩餐に参加しており、機嫌が悪くなって行った。高級品ばかりなのに、とシエラはいうが、お高いばかりでまずい。君の方が血なまぐさいけど好きな味だとエドワルドは言う。エネルギー源だと、エドワルドは悪魔のようなことを言う。
……
「やっぱり分からない。理解出来ない」というエドワルド。新王の即位間近となり現国王が滞在している。教会での式典前に二人きりで長時間話をしていたのだが、事務的なことで占められていたのだろうと思うシエラ。血は繋がっているはずなのに家族とは思えないとエドワルドは言う。
そのときジャスティンが近くを通り話しかけ始める。王家の恥になるようなことはするなよというジャスティンの言葉に対して、兄上の顔に泥を塗るようなことはしません、と返すエドワルド。そこから声もひそめず嫌味の応酬をする2人。ジャスティンが舌打ちすると、突然シエラに話しかけ始める。自分に話を振られると思わず驚くシエラを気にせず「機会があっなら。なかなかいい趣味だったと伝えておけ」といい、ジャスティンはマントをひるがえして立ち去っていく。意味がわからず首を傾げていると、隣にいたエドワルドがジェイがあげた本のことだよ言う。子供の正体に気づいているのか、どうだろうかと思うシエラ。
ジャスティンは天国に行けるだろうと言うエドワルド。エドワルドも神様も騙されてもしかしたら天国に行けるかもしれませんよとシエラが言うと「行きなくないよ。許されるわけにはいかないんだ。許してほしくない」と言う。「それに、君といたいから」と。
…………
王城で人気のない場所にジャスティンから呼び出されたシエラ、呼び出しておきながら本人は沈黙したまま。すると「いらぬ心配だろうが、おまえは俺の母のようになるな」と言い出した。お父様とは違いますよとシエラが言い切ると、「俺の考え方とは違いすぎて予想もつかないが、おまえ達の作る国、見せてもらうぞ」と言う。そして年が合わないような気がするが、と独り言を言ったあとに「俺の甥……。ジェイを不幸にしたときは切る」と言うと、向きを変え去っていった。
ジャスティンの姿が見えなくなってから「……は?」とシエラは声を上げた。
……
豪華な墓に豪華な花束を置くエドワルド。豪華な墓を見て、自分なら砂に沈んだ方がマシだと思うシエラ。
エドワルドは。「父上のことは理解できないけど、似ているから行動には同調できる」と話し出す。
愛する人との子供を王位に就かせたいと思うか、とエドワルドはシエラに話し出す。権力を受け継がせたいとこだわる者の方が遥かに多いが、エドワルドは、王位がどんなものか知っていたら、見殺しにしてでも生かした愛する人との子供をつかせるのは絶対に嫌だと思う、と言う。だが、安定した地位には就かせたいと願うはずとも。
父親はエドワルドもエドワルドの母親も好きじゃなかったと思うという。本当に兄の母親を愛していて、愛する人が望んだことを叶えてやった。その駒に選ばれたのが自分だと言う。
兄と引き合わせられたときのことを覚えているといい、父親とは距離があり、母親は狂ったような状態で巧妙に引き合わされて好きになるしかないようだった、と言う。弱っているときに手を差し出されたら、唯一のものみたいに思えて特別になるというエドワルドの言葉に、ミハエルとの出会いを思い出し納得するシエラ。裏があったとしても、一生捕らわれてしまう、という言葉に同意してしまう。大人になったら平気だけど、というエドワルドは、いつか父親のことも手にかけ、それを父親も分かっているはずだと言う。そして絶対兄のことを守ることも父親は分かっていると言う。
墓石の名前。誰にも愛されなかったエドワルドの母親の名前をなぞりながら、愚かだから父上のようにも母上のようにも、なりなくないけど、親子って似るんだよねといって、シエラを見つめた。エドワルドはぽんっと手から突然花を出し、シエラの髪にさしこんだ。
「僕は、愚かな男と惨めな女の息子だ。でも僕は彼らより、もうちょっとうまくやるよ。……こんな僕に愛された、可哀想な君のために。もうちょっと、うまくやる。たくさん悪いことをして……うまくやる」
懺悔するような消え入りそうな声で耳もとで囁かれる。懺悔するようだけど、懺悔するつもりなどまるでない囁き。
悪いことを実行させるのは私にしてほしいと言うシエラ。微笑んでエドワルドはシエラを抱きしめる。
「僕はきっと子供を利用する。道具にすると思う」といい墓前でありながらシエラに口付けるエドワルド。もしも自分が子供を産むことがあればその子も継承争いに巻き込まれるのだろうと思うシエラ。
ジャスティンが、甥っ子を不幸ににしたら許さないとおっしゃってた。とシエラが告げると、「ジェイが本当にいたら。兄上に任せれば安心だ」と言う。「親子2代に渡って縋ることになるかもね」と言うエドワルドの言葉に、エドワルドも自分も一緒にいられないのだろうかと悲しくなるシエラ。
親子が似るのなら父親に似たらどうしようと思う。そんな子供ができたら目が離せないのに、離さざるをえないのかもしれないと悲しんでいると、「言っただろう?僕はもっと悪党だからうまくやってみせるよ」と言うエドワルド。
「悪い奴のほうが、世にはばかるんだよ」というエドワルドの言葉に、それなら私も悪い奴だからうまくいくと笑うシエラ。
…………
ハルキアと鍛錬中に、趣味が悪いと言われたけど好きだ。と報告するシエラ。即位式があと数時間後というのに、鍛錬といって身体を動かしている。
難しい相手をわざわざ選んだところが趣味が悪いというハルキアに「あの人のおかげで長生きしたいと思えるようになった」とシエラがいいハルキアを驚かせる。それならよかったと言うと、エドワルドが入ってくる。そして相手をして欲しいと剣を抜いてきた。ハルキアは席を外し、鍛錬室に甲高い音が鳴る。
理解されなくてもいい。理解しなくても、通じていると思うシエラ。本当のところは分からないけれど、きっと彼らよりうまくやって繋げていけると思うシエラ。
…………
せり出したバルコニーに立って、王冠とマントをつけて笑顔で手を振るエドワルド。王位が継承されて、民衆への最初の顔見せが行われた。
…………
その後、玉座に座るエドワルドの足元に膝をつくシエラ。護衛長の任を命じられ、エドワルドのマントの端に口付ける。「最期まで、僕と共にあれ。君が生きている限り。君は僕のものだ」と言われる。
立ち上がりシエラはエドワルドの傍に移動しようとする。エドワルドの横を通った時に指がからまった。短く、だが永遠にも思える間。触れ合い。見詰め合う。
フラッシュバックするのは、子供の姿での結婚式ごっこ。そばにいること誓い合ったあの瞬間だ。
《好感度未達成エンド》
報告書に目を通すエドワルド、支持率は問題ない、君のおかげだと言われ頭を下げるシエラ。君のおかげだと、すごくすごく持ち上げられるシエラ。するとエドワルドは「何か欲しいものはある?」と微笑みかけた。仕えるだけで充分だと言うシエラに、「まとまった休暇でもあげようか?」と言うエドワルド。ただ仕えたいと願っただけなのに、まるで遠ざけるかのような返事に頭をかしげるシエラ。ゆっくり過ごせなかっただろう?と言うエドワルドに、今までと比べたら休暇のようでしたと答えるシエラ。「君は、限りある期間で、やりたいことはすべてやり尽くした……。もう心残りはない、ということ?」というエドワルドの質問にも首を傾げながら「もちろんです」とシエラは答える。
すると、エドワルドは不機嫌さを顕にした。驚くシエラに、僕を蔑ろにしていたと言われさらに驚く。支持率を落とさないようにしたと言うシエラにプライベートでもっと一緒にいてくれてもよかったというエドワルド。エドワルドの気持ちにようやく気づいたシエラは、休暇の申請は今からでもできますか?と声をかけるシエラ。丸一日休ませてあげる日は少ないけどいい?、と言うエドワルドに、もう1つお願いがあると言うシエラ。エドワルドの休日に合わせて休みを申請させていただけますでしょうか?と言うと、それはメイド長さん次第かなと笑って答えるエドワルド。短い期間でも都合を付けると返すシエラ。
恋人として今しか出来ないことがあることに気がついたシエラ。王となってしまったら取り合えせないことを、王でないエドワルドと過ごそうと思うシエラであった。
《支持率未達成エンド》
王子様が絨毯の上をころがっている。絨毯はかなりくたびれてしまい転がった跡が消えないぐらいになってしまった。
このぐらいが気持ちいいと文句を言うエドワルドに、絨毯を新調しますというシエラ。即位に向けてすでに周囲は動き出している。いつまでも思い出に浸らないよう気持ちを新たにするためにも新調しようと言うシエラに、降参するエドワルド。
だが、両手を広げて新調する前にこの感覚を覚えておこうとシエラも転がることを促してくる。
結局一緒に絨毯に転がるシエラ。こういう甘えが、支持率不足という結果になったと反省するシエラ。楽しくてだらけてしまった。そして、こんな状況になったのに甘えてしまっている。
即位してしまったらどうなるか分からない。名残惜しいというシエラに、一生懸命はたらいてよと声をかけるエドワルド。「働いて働いて、何の憂いもなくしてくれ。ずっと僕の傍で……。次の王位継承まで」と言われ、そこまではというシエラ。働けなくなったら引退だというエドワルドに頷くシエラ。引退したらどこか遠くで……というシエラに、手放す気は無いとエドワルドに言われてしまう。引退後は、膨大な口止め料をもらっての隠居ではなく、護衛を引退したら側仕えになるように言われる。側仕えになったら楽しい仕事だけ振るから、もう楽しむだけでいいって思うくらい今のうちに働いてくれ、と言う。
くたびれた絨毯は眠るのに丁度よい。
お互い誰よりも愛しているから、これからも傍にというエドワルドの言葉に「はい、ご主人様」と返すシエラ。それ以外に望むことなんてない。
《貴族支持率0エンド》
報告書を読むエドワルド。辞典のような分厚い書類が3,4つエドワルドの机の上に並んでいる。エドワルドの仕事を増やしてしまった。
怠慢を謝罪するシエラに、いいよと穏やかなエドワルド。誉められたことじゃないけど、王位について忙しくなる前の助走と思うよ、助走にしてはきつめだけど、と言いながらも、苦い表情はせずに想定内の出来事のように振舞ってくれるエドワルド。クーデターもどきが起こってジャスティンがまた担ぎ出されてしまうことを心配するエドワルド。そしてそんなジャスティンをエドワルドの味方側の貴族が害そうとすることを心配している。
そうならないよう、空き時間は社交やパーティに当てることになるため、恋人としての時間はなくなってしまうだろう。
…………
お茶の時間になっても仕事振りが続く。役割分担をしないと手が回らないため、優秀な見習いたちがエドワルドから支持を受けている。指示が一段落ついたところでシエラがお茶を入れ、部下が出ていこうとするのをエドワルドは止める。そして部下の前でシエラとベタベタし始めた。混乱するシエラと部下達に、これからベタベタするのには部下たちにも手伝ってもらうとエドワルドは笑った。
甘い2人きりの恋人時間は終わり、これから忙しくなってしまうが、エドワルドはそれらを全て仕事の時間にまぜこんでしまうつもりのようだ。
《民衆支持率0エンド》
嘆願書の山をエドワルドに差し出すシエラ。量の多さに驚くエドワルド。だが、貴族の指示さえあれば王座は揺るがないと、普段と変わらないテンション。
他の主につく使用人たちにも手伝ってもらうことになった。使用人同士のミーティングの後にマーシャルとロイヤーが軽口を叩きながら段々ヒートアップするのを諌めるシエラ。協力してもらう側なのに諌める立場になってしまう。
エドワルドの自室で2人で過ごす。使用人もエドワルドも落ち着いている。民衆の支持率ならどうとでもなると言われるが、シエラは引っかかってじう。
きっとレジスタンスの彼らも沸いているだろうと笑うエドワルド。レジスタンスに行きたいと言い出すエドワルドを諌めるシエラ。ここでもシエラが諌める立場になってしまうのだった。
はい、以上になります。
1番魔法を使っているエドワルドですが、どちらかと言うと魔法を使わないと休暇を楽しめない立場なんですよね。
たぶん彼らが恋人らしく付き合えるのは、基本的にはエドワルドの自室だけなのかなって。時々シエラと一緒にお忍びしてるけどそれもほんの僅かで、魔法で部屋の景色を変えたり、子供姿で出かけることぐらいしか非日常を味わえない立場。シエラはずっとエドワルドと自室で過ごすことになにも文句はないんでしょうけど、閉じ込められることに耐えられないエドワルドは色々やります。王様になったらもっと自由がなくなることが分かっているから、余計に……。
今が満足で変化はいらないというシエラの気持ちも分かるし、少しでも今のほんの僅かな自由を堪能したいと思うエドワルドの気持ちも分かるから、それだけでも切ない。
シエラから見たら、エドワルドの話ってコロコロ変わるし、突拍子もないことをいきなり言い出すから戸惑うんだろうけど、エドワルド視点だったらいっぱい色んなことを考えてて、エドワルドにとったら筋が通った発言なんじゃないかなぁ。賢いから先のことまで想像ついて、凹んでしまうから、関係ないことで意識逸らしたいんだろうなーとか。絶対有り得なくても、そういうことを想像して楽しむことしか楽しみがないんだろうなーとか、もう何を考察しても切ない……
あんなに歪みまくってる人だけど、そうならざる過程を知ってたら共感できるようなできないような………。
恋人としてのエドワルドは我儘でずっと自分を見ていて欲しくて、少しでも他の男がシエラと関わると盛大に拗ねる辺りめんどくさいけど可愛いなーと思ったり。現実では勘弁ですけど、2次元キャラとしては可愛いですよね。
早々から子供姿で好き勝手しだすエドワルド。子供姿なのに心では察してドキドキしちゃうあたりありきたりだけど、シエラ可愛い。そして黙ってそういうことしちゃうエドワルドは最高にひねくれてる(笑)
子供姿のエドワルド可愛いんですよねー。くりっくりの目をしてて女の子みたいに綺麗な顔で、お姉ちゃん、の破壊力は半端ないです(笑)でもって子供姿のシエラも可愛くて可愛くて……
子供姿になったときは大人の時の服と合わせているのか、質のいい服を着た子供姿のシエラはいい所のお嬢さんにしかみえないんですよ。もしシエラが貧民街でなくいい所の生まれだったらこんな子供時代もありえたのかなって思うような……
そして結婚式ごっこが、もうなんと言うか切ないというか残酷というか。子供姿でもないとそんなことできない2人が悲しいし、そんなごっこでしか一緒になれないことに泣いてしまうシエラが切なくって……。
この結婚式ごっこがよかったのか悪かったのか私には分かりません。魔法という夢の世界でなら結ばれることができる幸福を喜ぶには、現実が残酷すぎるかなって。
少しくらいなら夢を見たっていいって、やっぱり残酷じゃないですか?この思い出だけで生きていくしかないって………。うーん、これは私の意見であって、夢でも幸せを感じる瞬間があっていいじゃないって意見もあるんでしょうけどね。その意見も分かります。難しいです……。
そしてエドワルド√の重要なキーワードの1つ海。エドワルドとジャスティンが好きな海。きっとジャスティンが海が好きなのは広くってどこまでも世界がつづいているからとか、たくさんの生き物が住んでいて…とかそういった明るい面な気がするけど、エドワルドが好きなのは面積的な広さではなく深さ。いくらでも潜れて、潜れば潜るほど薄暗く歪な生き物に溢れているところが気に入っているあたり、貴族社会に似ているところとかが好きなのかなって思いました。
でも海が好きってところは一緒だから、共有したいと思うエドワルドは単純に純粋で。なんでこうすれ違っちゃうのかなってもどかしくなります。
で、結局子供姿でジャスティンに会うって手段を取るんですよね。いや確かに1番確実な手段だと思うけど、よくやるなーって思います(笑)
子供姿で自分が自分だと気づかれてない状態とは言えジャスティンに優しくされて喜ぶあたりもう可哀想な子にしか見えない。賢いけど愛情に飢えた子供というか、なまじ賢いから手が負えないというか。
エンディングで、自分がこうなったのは親に仕組まれたものだって語りますが、なるほど……って最初見た時思いました。
ジャスティン√でもちょっと思いましたが、2人のお父さんとジャスティンのお母さんのラブロマンスが気になりすぎる……。彼らの行動・考えだけで作品1つ余裕で作れそうですよね。
愛する人を将来見殺しにすることが分かっていても、愛する人の自分たちの子供を幸せにしたいという思いを尊重したお父さんは、きっと愛情深い人なんでしょう。お父さんからジャスティンが生まれたのも、エドワルドが生まれたのも、そこを思ったら納得できそう。
ジャスティンのお母さんとはどうやって知り合ったんでしょうね、王様。ジャスティンのお母さんの出自についての情報ってありましたっけ??私の予想では黎明のアルカナ(の王様)みたいな出会いだったんじゃないかなーって思うんですけど、みなさんどう思われます??愛する人のために自分の感情を殺すことも、どうでもいいやつらを捨て駒のように扱うこともできるあたり、王様として完璧ですよね。エドワルドったらバッチリその血を引き継いじゃってもう。
ジャスティンっていう頼みの綱があるとはいえ、エドワルドとシエラの未来に幸せが訪れるんでしょうか……。エドワルドとシエラの間にできる本物のジェイは、きっとジャスティンから見たら魔法で子供姿になったエドワルドそのままのような子供になるんじゃないかなって思うんですけど、どうかなぁ。二人とも成長過程で歪ませられただけで、本当なら賢くて運動神経もよくて素直な人たちだから、そこがうまく引き継いだらジャスティン2号が生まれるかもじゃないです?とか思ったり。
お父さんたちよりうまくやるって言うけど、エドワルドとシエラが幸せになる未来って本当に来るんですかね(2回目)。エドワルドはお父さんとは違って自分たちのこどもよりも、シエラ自身の幸せを選ぶ気がするけどどうだろう…。シエラとの子供よりもシエラが幸せになることを選択しそう。エドワルドにとって心から信用できる相手はシエラ以外にいないし
この休養期間の思い出だけで暮らす生活にはなってほしくないなって思うけど、エンディングの終わり方が不穏過ぎて……。
あんまりエドワルド√はシエラが恋愛している感じがないな、と思っちゃいました。エドワルドのことよく分かっているのも、ワガママにつきあうのも元々だし。恋愛で楽しい思いしているよりも、未来を思って悲しんでいる面の方が大きいなーって。いろんな魔法を使っているイベントがたくさんあってエドワルドの内心がわかるイベントが多いけど……。
新しい国王の寵愛を得たってところは、他の誰よりも大成した未来を得たことになると思うけど。本当に幸せになってね、って言いたくなるお話でした。
次回はサブイベントについてアップしますね。
1番魔法を使っているエドワルドですが、どちらかと言うと魔法を使わないと休暇を楽しめない立場なんですよね。
たぶん彼らが恋人らしく付き合えるのは、基本的にはエドワルドの自室だけなのかなって。時々シエラと一緒にお忍びしてるけどそれもほんの僅かで、魔法で部屋の景色を変えたり、子供姿で出かけることぐらいしか非日常を味わえない立場。シエラはずっとエドワルドと自室で過ごすことになにも文句はないんでしょうけど、閉じ込められることに耐えられないエドワルドは色々やります。王様になったらもっと自由がなくなることが分かっているから、余計に……。
今が満足で変化はいらないというシエラの気持ちも分かるし、少しでも今のほんの僅かな自由を堪能したいと思うエドワルドの気持ちも分かるから、それだけでも切ない。
シエラから見たら、エドワルドの話ってコロコロ変わるし、突拍子もないことをいきなり言い出すから戸惑うんだろうけど、エドワルド視点だったらいっぱい色んなことを考えてて、エドワルドにとったら筋が通った発言なんじゃないかなぁ。賢いから先のことまで想像ついて、凹んでしまうから、関係ないことで意識逸らしたいんだろうなーとか。絶対有り得なくても、そういうことを想像して楽しむことしか楽しみがないんだろうなーとか、もう何を考察しても切ない……
あんなに歪みまくってる人だけど、そうならざる過程を知ってたら共感できるようなできないような………。
恋人としてのエドワルドは我儘でずっと自分を見ていて欲しくて、少しでも他の男がシエラと関わると盛大に拗ねる辺りめんどくさいけど可愛いなーと思ったり。現実では勘弁ですけど、2次元キャラとしては可愛いですよね。
早々から子供姿で好き勝手しだすエドワルド。子供姿なのに心では察してドキドキしちゃうあたりありきたりだけど、シエラ可愛い。そして黙ってそういうことしちゃうエドワルドは最高にひねくれてる(笑)
子供姿のエドワルド可愛いんですよねー。くりっくりの目をしてて女の子みたいに綺麗な顔で、お姉ちゃん、の破壊力は半端ないです(笑)でもって子供姿のシエラも可愛くて可愛くて……
子供姿になったときは大人の時の服と合わせているのか、質のいい服を着た子供姿のシエラはいい所のお嬢さんにしかみえないんですよ。もしシエラが貧民街でなくいい所の生まれだったらこんな子供時代もありえたのかなって思うような……
そして結婚式ごっこが、もうなんと言うか切ないというか残酷というか。子供姿でもないとそんなことできない2人が悲しいし、そんなごっこでしか一緒になれないことに泣いてしまうシエラが切なくって……。
この結婚式ごっこがよかったのか悪かったのか私には分かりません。魔法という夢の世界でなら結ばれることができる幸福を喜ぶには、現実が残酷すぎるかなって。
少しくらいなら夢を見たっていいって、やっぱり残酷じゃないですか?この思い出だけで生きていくしかないって………。うーん、これは私の意見であって、夢でも幸せを感じる瞬間があっていいじゃないって意見もあるんでしょうけどね。その意見も分かります。難しいです……。
そしてエドワルド√の重要なキーワードの1つ海。エドワルドとジャスティンが好きな海。きっとジャスティンが海が好きなのは広くってどこまでも世界がつづいているからとか、たくさんの生き物が住んでいて…とかそういった明るい面な気がするけど、エドワルドが好きなのは面積的な広さではなく深さ。いくらでも潜れて、潜れば潜るほど薄暗く歪な生き物に溢れているところが気に入っているあたり、貴族社会に似ているところとかが好きなのかなって思いました。
でも海が好きってところは一緒だから、共有したいと思うエドワルドは単純に純粋で。なんでこうすれ違っちゃうのかなってもどかしくなります。
で、結局子供姿でジャスティンに会うって手段を取るんですよね。いや確かに1番確実な手段だと思うけど、よくやるなーって思います(笑)
子供姿で自分が自分だと気づかれてない状態とは言えジャスティンに優しくされて喜ぶあたりもう可哀想な子にしか見えない。賢いけど愛情に飢えた子供というか、なまじ賢いから手が負えないというか。
エンディングで、自分がこうなったのは親に仕組まれたものだって語りますが、なるほど……って最初見た時思いました。
ジャスティン√でもちょっと思いましたが、2人のお父さんとジャスティンのお母さんのラブロマンスが気になりすぎる……。彼らの行動・考えだけで作品1つ余裕で作れそうですよね。
愛する人を将来見殺しにすることが分かっていても、愛する人の自分たちの子供を幸せにしたいという思いを尊重したお父さんは、きっと愛情深い人なんでしょう。お父さんからジャスティンが生まれたのも、エドワルドが生まれたのも、そこを思ったら納得できそう。
ジャスティンのお母さんとはどうやって知り合ったんでしょうね、王様。ジャスティンのお母さんの出自についての情報ってありましたっけ??私の予想では黎明のアルカナ(の王様)みたいな出会いだったんじゃないかなーって思うんですけど、みなさんどう思われます??愛する人のために自分の感情を殺すことも、どうでもいいやつらを捨て駒のように扱うこともできるあたり、王様として完璧ですよね。エドワルドったらバッチリその血を引き継いじゃってもう。
ジャスティンっていう頼みの綱があるとはいえ、エドワルドとシエラの未来に幸せが訪れるんでしょうか……。エドワルドとシエラの間にできる本物のジェイは、きっとジャスティンから見たら魔法で子供姿になったエドワルドそのままのような子供になるんじゃないかなって思うんですけど、どうかなぁ。二人とも成長過程で歪ませられただけで、本当なら賢くて運動神経もよくて素直な人たちだから、そこがうまく引き継いだらジャスティン2号が生まれるかもじゃないです?とか思ったり。
お父さんたちよりうまくやるって言うけど、エドワルドとシエラが幸せになる未来って本当に来るんですかね(2回目)。エドワルドはお父さんとは違って自分たちのこどもよりも、シエラ自身の幸せを選ぶ気がするけどどうだろう…。シエラとの子供よりもシエラが幸せになることを選択しそう。エドワルドにとって心から信用できる相手はシエラ以外にいないし
この休養期間の思い出だけで暮らす生活にはなってほしくないなって思うけど、エンディングの終わり方が不穏過ぎて……。
あんまりエドワルド√はシエラが恋愛している感じがないな、と思っちゃいました。エドワルドのことよく分かっているのも、ワガママにつきあうのも元々だし。恋愛で楽しい思いしているよりも、未来を思って悲しんでいる面の方が大きいなーって。いろんな魔法を使っているイベントがたくさんあってエドワルドの内心がわかるイベントが多いけど……。
新しい国王の寵愛を得たってところは、他の誰よりも大成した未来を得たことになると思うけど。本当に幸せになってね、って言いたくなるお話でした。
次回はサブイベントについてアップしますね。
みなさまは台風は大丈夫でしたでしょうか?私は久々にのんびりした2連休+台風で引きこもりということもあり、久々にクリロワ回想回収していました。
というのも最近は、アリスの方はジョカアリをだいたい見直してたところで、やっぱりジョカアリに勝るアリスシリーズはないなって痛感しています。みんなとの関係性もイラストも文章も何をとっても素敵じゃないですか?イラスト自体はクロアリと同率1位ですけど。ジョカアリの文章大好きなんです。あからさまに艶っぽいわけじゃないのに、ほのかに色を感じさせる手腕素晴らしいです。ジョーカーもダイヤとかなら初めから恐怖を煽ってくるけど、ジョカアリでは最初はこの世界ではまともな人じゃんってなってたのに、イベント重ねるごとに監獄がチラチラしてきて最後には恐怖の象徴になる感じも見事だと思うんですよね。………って言ってると、ジョカアリの感想で終わってしまいかねないので、本編に行きます。
マーシャル√の残りのイベントです。案の定時間が空いてしまいましたが、お待たせ致しました。
続きからどうぞ。
というのも最近は、アリスの方はジョカアリをだいたい見直してたところで、やっぱりジョカアリに勝るアリスシリーズはないなって痛感しています。みんなとの関係性もイラストも文章も何をとっても素敵じゃないですか?イラスト自体はクロアリと同率1位ですけど。ジョカアリの文章大好きなんです。あからさまに艶っぽいわけじゃないのに、ほのかに色を感じさせる手腕素晴らしいです。ジョーカーもダイヤとかなら初めから恐怖を煽ってくるけど、ジョカアリでは最初はこの世界ではまともな人じゃんってなってたのに、イベント重ねるごとに監獄がチラチラしてきて最後には恐怖の象徴になる感じも見事だと思うんですよね。………って言ってると、ジョカアリの感想で終わってしまいかねないので、本編に行きます。
マーシャル√の残りのイベントです。案の定時間が空いてしまいましたが、お待たせ致しました。
続きからどうぞ。
♥ つづきはこちら
《マーシャル√エドワルド1》
エドワルドに突然「マーシャルと戦ったら勝てる?」も聞かれ、「勝ちます」と返すシエラ。「じゃあ、僕が彼を倒せと命じたら。君は彼を殺す?」と次の質問をされる。「必要に応じて」と返すシエラ。主の命令は絶対であり、お互いにその覚悟はある。「今、その必要が·····あるんですか?」と聞き返すと、いや聞いてみただけといわれ脱力するシエラ。エドワルドにとっては息抜きの会話らしいが、全然息抜きにならない。
エドワルドとジャスティンの関係次第では愛し合っていても殺しあわなければならない。思いがつのるほど重くなる話題であるが、エドワルドはだからこそ絶対そうならないと断言する。なぜ、と首を傾げるシエラに、ジャスティンもそれだけ忠誠心を向けられていることを知っているのに戦わせるような状況を作るはずがないと説明してくれる。
真の意味でジャスティンとエドワルドが対立するのは無理。マーシャル=エイドのせいでね、というエドワルドに、難しい顔をしてしまうシエラ。そんなシエラにエドワルドは「君達は、忠義の臣下だよ。主にとって、いいことをしている」と言った。
エドワルドとジャスティンの関係次第では愛し合っていても殺しあわなければならない。思いがつのるほど重くなる話題であるが、エドワルドはだからこそ絶対そうならないと断言する。なぜ、と首を傾げるシエラに、ジャスティンもそれだけ忠誠心を向けられていることを知っているのに戦わせるような状況を作るはずがないと説明してくれる。
真の意味でジャスティンとエドワルドが対立するのは無理。マーシャル=エイドのせいでね、というエドワルドに、難しい顔をしてしまうシエラ。そんなシエラにエドワルドは「君達は、忠義の臣下だよ。主にとって、いいことをしている」と言った。
《マーシャル√エドワルド2》
「この頃傷が増えていない?」とエドワルドに指摘される。怪我を負っても大体無視するエドワルドだが、たまに指摘してくる。とくに、把握してないことに関しては関心をもつ。エドワルドはとても機嫌が悪そうだった。誰との鍛錬でつけたものか分かっていながら促され、マーシャルとの鍛錬でついたものだと告白するシエラ。そしてエドワルドの機嫌が悪いため謝るシエラ。
僕の持ち物に傷をつけるなんて、と拗ねたように呟く主。僕のために強くなれと言われ、承知いたしましたと返すシエラ。エドワルド様のものであることは誰といるときでも忘れてなどいない。
僕の持ち物に傷をつけるなんて、と拗ねたように呟く主。僕のために強くなれと言われ、承知いたしましたと返すシエラ。エドワルド様のものであることは誰といるときでも忘れてなどいない。
《マーシャル√エドワルド3》
「兄上はたふん、優しすぎるんだろうな……..」
エドワルドはそう言う。使用人を道具として扱えず情を挟んでしまう。素晴らしいことのようだけど、使用人の足枷になると。部下が命を投げ出す覚悟でも、主人がそれを許さないという言葉に、むしろ死ねと言われた方か楽だと思うシエラ。
マーシャルのような重要な立場の使用人には感情が入りすぎてしまっている、というエドワルドに「マーシャルのほうも、心酔してますよ」と返す。自分たちの関係と違うが、向こうも特殊で強固な絆で結ばれている。マーシャルとどんな関係になっても変わらないと思うシエラ。
そんなシエラに、僕が邪魔者として兄上を排除したとしたら、僕を殺そうとする?後を追って殉死する?どっちだと思う?と問いかけるエドワルド。どっちもありえないけどと言ったあとに、にこりと笑って「でもマーシャル=エイドがそんな風になった姿というのは、ちょっと見てみたいかもしれないな」と言う。はははと笑い、傷つけ甲斐がありそう、きっと楽しい反応をしてくれると言うエドワルドに、どこまで本気なんだとと思いながら無反応なシエラ。エドワルドはそんなシエラを見て、「君は反応が面白くないよ、動揺してくれないじゃないか」と言い始める。「きっと、主に似たのでしょう」と返すと、「ふふ、そうだね違いない」とエドワルドは笑う。
自分たちの関係も独特なものだと思うシエラであった。
《マーシャル√エドワルド4》
鍛錬の後2人で外に出て、庭の芝生に座ってお茶を飲む。簡単なピクニックのよう。身体は疲れていたが、心地よい満足感がある。
ぼんやりと星を眺めていると、マーシャルから「エドワルド様が私を殺せと命じたら。あなたは私を殺しますか?」と、投げかけられる。
そんな命令をすることはないだろうが、「殺そうとすると思うわ。命令があれば」と前と変わらない返答をする。
あなたもでしょう?と言うが、ジャスティンはそんな命令はしないとジャスティンの性質を知るものとして答えを返される。シエラにも今ならそのことが理解できる。だが、エドワルドなら、必要とあらば………
そこまで考えたところで、マーシャルに「もしもの話よ。そうなったら殺そうとするでしょう?」ともう一度問いかける。
マーシャルからのすぐの答えはなく、考え深げな顔で、じっとカップの中を覗き込んでいる。以前なら即答していたのに。
「そうですね。殺して……..その後、私も後を追うでしょう」
そうマーシャルは答えた。
「嘘ばっかり。何事もなかったかのような顔で、仕事に戻るくせに」
シエラはすぐに切り捨てるように言う。マーシャルは乾いた声で、そうですね。と言った。
その後お互い顔を見れず、沈黙が続く。シエラはそんな中夜空を見あげて、知っている星座を1つ2つと数え始めた。これまでは忙しくて夜空を見上げている暇もなかったと思いながら。
「今日はいつもより内容の濃い模擬戦が出来たからでしょうか。このまま戻っても、すぐに休めそうにはありません」とマーシャルが沈黙を破る。私の部屋に来ませんか?という誘いにシエラものり、立ち上がって部屋に戻ろうとするマーシャルの後に続く。
変わらないと思っていたのに、少しずつ変化していくものも、あるのかもしれない。それはいいことか悪いことか、まだ今は分からないと思うシエラであった。
《マーシャル√ジャスティン1》
自分の部下の様子を見るために鍛錬場に来たシエラだったが、そこにいたのはジャスティン御一行だった。王子に場所を譲ったのだろうかと、通常業務に戻ろうとしたらジャスティンに呼び止められる。俺の相手をしろと言われ戸惑っていると、それまで脇に控えていたマーシャルが間に割り入ってきて自分に相手をつとめさせてほしいと言い出した。ジャスティンは面白くなさそうに鼻を鳴らして「自分の女を庇うつもりか?」と訪ねたが、「彼女には荷が重いのでお願いします。私も久々に手合わせいただきたい」としごく真面目な顔でそう言った。
鍛錬の後も慇懃に主に頭を垂れるマーシャル。ジャスティンはシエラを見て次は手合わせしてもらう、マーシャルには庇わせないと言って使用人をつれ鍛錬場から出て行った。マーシャルと2人だけになったシエラは、力の問題ではなく主の兄という相手への手合わせが難しいところを救ってもらい「助かったわ」、とマーシャルにお礼を言った。
《マーシャル√ジャスティン2》
鍛錬場で部下の様子を見ていたら、突然ジャスティンに話しかけられた。見上げるとすぐ脇にジャスティンが1人で立っている。マーシャルを大事にしているだろうな?と花嫁の父親のような事を色々と言われる。周囲から突っかかられることがちょっときついと返すと、そんなやわな神経はしてないだろうと言われてしまう。「こういうの慣れてないんですよ」とシエラが苦笑すると、ジャスティンも表情を和らげた。もう少しでマーシャルは帰ってきて休憩に入るから、予定が合うなら茶を飲んでやれ。癒しになるだろうと言い、立ち去っていく。エドワルドの兄上は可愛い人なんだという口癖を思い出す。干渉されるということは、同時に心配されているということ。案外恵まれているのかもしれないと思うシエラであった。
《マーシャル√ジャスティン3》
城の廊下でジャスティンに呼び止められる。今度は何だろうと軽い気持ちで先を促すと、マーシャルが倒れたという。「昨夜突然体調を崩し、そのまはま昏睡状態に陥った。うわごとでおまえの名を呼んでいる」と言われ焦るシエラを「連れて行ってやる」とマーシャルの部屋まで連れていかれる。マーシャルの返事もそうそうにドアを開けるシエラ。ベットに弱々しく横たわったマーシャルに、どこが悪いのかと詰め寄ると、ただの風邪だと言われる。振り返ってジャスティンを見上げるシエラだったが、エドワルドには言っておくからお前は看病しろといい出て行ってしまう。
マーシャルが仕事でなかなかシエラに会えないと言っていたのを聞いての行動だったよう。風邪で倒れたなんて知られたくなかったと顔を赤くするマーシャルに、大人しく看病されなさいとシエラは微笑んだ。
マーシャルが仕事でなかなかシエラに会えないと言っていたのを聞いての行動だったよう。風邪で倒れたなんて知られたくなかったと顔を赤くするマーシャルに、大人しく看病されなさいとシエラは微笑んだ。
《マーシャル√ブライアン1》
鍛錬場前でブライアンと出会うシエラ。リリーに会いにやってきたが、奥に入られるのは危険だからやめてくださいと伝えると、ではここで待たせてもらうよと居座られてしまう。
見学されると使用人の士気に関わると困っていると、どうしたのか?とマーシャルがやってくる。
ブライアンはマーシャルを見て意味ありげに「君がそうか。ロイヤーから話は聞いているよ」と言い、意味ありげにシエラの方を見てくる。高貴な相手だからと何も言えずマーシャル、シエラともに居心地悪いときを過ごしていると、「お姉さま!」の突然背後からリリーがやってくる。
リリーに話しかけるブライアンだが、リリーはシエラの方だけを見て「お兄様にいじめられているように見えましたけど。お兄様に何か意地悪なこと言われませんでした?」と聞いてくる。横からブライアンが誤解だぞと反論しようとするが、何度もシエラに確認する様子を見て「鍛錬の邪魔になるから他へ行こうかな?」とブライアンは言い出した。すると、今度はブライアンに声をかけるリリー。
「あら、どうしてですの?わたくしに会いに来てくださったのでしょう?」
「私もこれで忙しい身でね……..」
「そうですの。では、もういらっしゃらなくても結構ですわ。お姉さまをいじめるような輩、わたくしのお兄様ではありません」
と言われ、悲しそうにそそくさとブライアンは鍛錬場から出て行ってしまった。
いくら兄とはいえ次期侯爵にと諌めようとするシエラの言葉を遮って、「お兄様に苛められたらすぐリリーに言ってくださいね。そちらの方は頼りなさすぎますもの」
とシエラにかけよるリリー。あの程度のことよ庇えないなんて任せられないと文句を言い始める。
あなたの部下は男前ですね、というマーシャルに「あなたが情けないのです」と断言するリリー。だが、シエラだって、次期侯爵からマーシャルは庇うのは難しいと思ってしまう。妹という弱点があり、妹が部下でいてくれて僥倖だったと思うシエラであった。
《マーシャル√ブライアン2》
ブライアンに真剣な声で「どういう事なのか、きみの知ってることを話してくれないか」と話しかけられるシエラ。どのことかとりあえず聞いてみる。するとロイヤー君のことだよ、と言われる。「ロイヤーがどうしたんですか?」と尋ねると、君も知らないのか?と驚いたように言い、「ロイヤーが酒場でマーシャル=エイドに殴られたらしい」と話し始める。
また?と思うシエラに、ロイヤーも教えてくれないし、ジャスティンとの交流に影響があるかもと言いだすブライアン。
誤解させるくらいならとシエラは「よくあることなんですよ」と説明を始める。護衛職はプライベートて手が出やすいと伝えると、知ってるけどマーシャルは殴り合いとか加わらなさそうだから何があったんだと思ったんだよ、とブライアンはシエラに言う。ロイヤーが典型的な絡み酒だから……とシエラが話すと、ブライアンは注意しないとと言い出し、慌てて「手が出るのは私達のコミュニケーションの手段みたいなものですから」とブライアンを止めるシエラ。ブライアンに告げ口したとロイヤーに知られたら大変なことになる。
私ともしょっちゅう殴り合うぐらいだとフォローすると、「ええ?君とも!?だつて君達は……」と2人の関係を知っている反応を返される。
「ハードな恋愛をしているんだね」というブライアンに「ええまあ……普通です」と返すシエラであった。
《マーシャル√ブライアン3》
廊下でロイヤーに詰め寄られるシエラ。ブライアンに「飲みすぎないように」と忠告され、シエラが告げ口したとバレたらしい。
誤魔化せただろうと言うロイヤーに、「あんた自分の主人を騙してほしかったの」と言い返すシエラ。あんたが絡み酒なのは有名で……とロイヤーと口論している間にブライアンがやってきて会話を聞かれてしまう。しどろもどろになるロイヤーを隣で笑うシエラ。叱られるロイヤーを馬鹿にしていると、ロイヤーはにやりとシエラに笑みを向けて「若様が聞いて面白そうな話題といえば、こいつとマーシャルの馴れ初めとか」と言い始める。
会話の中で、彼女は魅力的だけど、殴り合うところは理解に苦しむということをブライアンが言うと、荒くれ者が多い職場だけどちょっと激しすぎるとロイヤーがブライアンに返事をする。普通だとシエラへ言い張るが、ロイヤーはひびならいいけど骨折はやりすぎだと反論する。加減するのは誠意が足りないと、言い合いを始める2人を見て、君達二人ともの基準が理解不能、だとブライアンはツッコミをいれた。
《マーシャル√ブライアン4》
並んで街を歩いていると、不意にマーシャルは「私達の交際は、普通ではないのでしょうか」と呟いた。
「普通だと思うけど」とシエラは言うが、「骨を折るまで相手を痛めつけるのは、あまり普通ではない」とマーシャルは言う。
ロイヤーが逆恨みして仕返しにマーシャルに余計なことを吹き込んだようだ。
「こうして街を歩いていると普通のカップルみたいじゃない?」とわざと明るい声を出すシエラ。マーシャルは基本的に生真面目で考えすぎるきらいがあるから落ち込まなければいいけど、とシエラは思うが、「そうですね。こうやってあなたの荷物を持たされているわけですし」と返答が返ってくる様子に大丈夫そうだと判断する。
マーシャルはまだ時間に余裕があるなら付き合ってくださいとシエラにいい、街中のカフェテラスに連れていった。
通りに面した席に座り、落ち着かないシエラ。マーシャルは変わりない様子。ほとんどきたことのない明るい場所にシエラは落ち着かずソワソワしてしまう。苦手な場所にどうして連れてきたのか尋ねると、普通の街のカップルはこういう風に過ごすのでしょう、と返答するマーシャル。「デートの行き先が日用品よ買い出しか武器屋か飲み屋ばかり、というのはあまり普通の交際ではないようなきがします」という。
そんな会話をしていると、注文した商品がとどく。マーシャルは紅茶、シエラはチョコレートのかかったクレープ。
あーんってやってあげようか?、とマーシャルに尋ねるシエラだが、本当にしてくれるんですか?、とじっと見つめられると「やっぱり無理かも」と引き下がるシエラ。マーシャル相手だと気恥ずかしくて堪らない。
「こういうのもいいけど、普通のもいいと思ってるのよ、私は。普通じゃなくても好きだな」とシエラは言う。骨を折られるのも好きではないが、遠慮されたら虚しくなる。マーシャルは「私も好きですよ。いつもの日常があるから、こうやって……」
そう言いながら、マーシャルはすっとナイフを取ってクレープを綺麗に切り分けて、フォークで1口分シエラに差し出した。
「非日常を楽しめる」
特殊な世界で生きてきた私達には普通は難しいが、まずは1歩と、シエラは差し出したクレープに口を開けた。
《マーシャル√ランビュール1》
夜にランビュールに手当てをされている。マーシャルとの鍛錬で思いのほか手傷を負ったのだ。見た目は大したことなく隠し通せる自信があったのだが、廊下で鉢合わせたランビュールに感づかれて連れていかれてしまった。
マーシャルも気遣ってくれたが、鍛錬でライバル意識が強くなってしまっていたシエラは強がってでてきてしまったのだった。深い傷だと思われていないはず。
ランビュールに、かなり深い傷です、素人が自分て手当しようとするなんてと怒られてしまう。
最初は見つかって最悪だと思っていたが、興奮が覚めて傷の深さを感じ始めた今は見つかってよかったかもと思い、ランビュールに礼を言うシエラ。
「気をつけてくださいよ。あなたも自分のせいで彼に大事があったと知れば、落ち込むでしょう」と諭される。
「不思議な関係ですよね。傷つけあうのに、信頼を、寄せあっている」
「そんなに、深い考えはないけど」と返すシエラに
「深い考えがなくとも、深い関係でしょう?」とランビュールは言った。
《マーシャル√ランビュール2》
「あなたとマーシャルは同じ立場な訳ですよね?」「……そうね」
ランビュールと一緒に飲んでいる。マーシャルと行くとことは違う、くだけた場所。
「飲みすぎよ。今回は私が介抱する羽目になりそう……」とシエラが言うと、「介抱してくれるんですか?」と驚いたように言うランビュール。
放っておけないだけで介抱したい訳じゃないと言うと、マーシャルなら介抱してあげるんですか?傷つけるだけの男なのに、とマーシャルの話題ばかり話される。
だが、突然強い効能をもった薬草を2つ手に入れたという話をし始める。適当に相槌を打って話を聞いていたシエラだが、ある程度話を聞いたところで「で、マーシャルの話はどうなったの?」と尋ねると「かなり強い効能をもった薬草……あなた達みたいだなぁと思いまして……。それで、何の話でしたっけ?」と言い出す。
「介抱はしないけど、送っていってあげるから、帰りましょう」
完全に酔ってるランビュールだった。
《マーシャル√ランビュール3》
「主を違えただけで、こうも割り切れるものなのでしょうか」
またマーシャルと激しくやり合ってしまい、手当を受けに来た。医務室には貴族の対応め医師も看護師も不在だったため、たまたま通りかかったランビュールに手当をしてもらうシエラ。
「恨みつらみもなく、むしろ好意を持った相手に、ここまでやるとは」というランビュールに「実戦を想定しなければ、意味がないでしょう」とシエラは返す。
「主のためなら自分を差し置いて。いえ、主を第一に据えることが、何よりも自分の意思ということでしょうか。僕には分かりかねます」と難しい顔をするランビュールに、「私には分かるわ。マーシャルだってそう」とシエラは言う。「部外者の僕に止める権利はありません。でも医者としてなら関われる」というランビュール。邪魔はしないから関わらせてください、それくらいいいでしよう?といつものにこやかな表情で振り向いた。
《マーシャル√ランビュール4》
夜にいつもの様に鍛錬をする2人。攻撃をかわされ、気がつけばナイフの切っ先がシエラの目の前にあった。負けたと思い衝撃を覚悟して身を固くするが、頬に触れる寸前で刃は止まった。これまでなら平気で傷を加えていたはずなのに、マーシャルほ腕を下ろしてしまう。
「私は……あなたを傷つけすぎているのでしょうか?」
と真っ黒の瞳がじっとシエラを見つめた。どうして今更躊躇うのか尋ねると、たまたま実験を注意しに行った時にランビュール=ダヌンツィオに言われたと話すマーシャル。予定な口出ししないって言ってたのにと怒るシエラに「自分は部外者だが、やはり顔を見ては言わずにいられない、と言っていた」と言い、シエラの手の甲の傷を見る。
「そういった性癖の人間でもない限り、普通、恋人を平気で傷つけられる男はいません。私は……」といい出すマーシャルに無言で武器を握り直してマーシャルになげつけた。
何をするのか、というマーシャルに「戦っているのよ。あんたがとどめをさせないのなら私がさすわ」と言い返すシエラ。「手加減されて喜ぶと思うの?恋人なら、相手をばかにした真似、しないでよ」と言うと、シエラを見返す漆黒の瞳に生気が戻る。
私達のことは他の何にも当てはまらないし、当てはめる必要などないと思うシエラ。
「そうですね。ランビュール=ダヌンツィオの言うことは正しいのでしょうが、間違ってもいる」マーシャルは武器を構え直し「傷つけさせてもらいますよ、シエラ」と戦闘を再開する。
ぶつけられる本気が心地よく、愛を交わすときと同じくらいか、それ以上に満たされると思うシエラ。認めあえている。正誤なんて元からないと思うのだった。
はい、以上になります。
あの世界の人であっても、他の立場からみたら、恋人なのに護衛職として傷つけあう姿がどうしても理解できないのがよく分かりますね。
確かにマーシャルとシエラが敵対することは逆にありえない。そしてマーシャルと恋仲になったからこそジャスティンがエドワルドを邪険にすることができない。悔しいような嬉しいような感覚なのかなーって思います。そしてたぶんマーシャルのこと超嫌ってそう。シエラの知らないところでいじめに行ってるよきっと........。
ジャスティンはまぁなんというか予想通りな感じがありますよね。シエラのことちょっと虐めつつも、大事なマーシャルのために結局行動するあたり可愛い人です(笑)というかマーシャルあなた風邪ひいたってほんとに!?って感じですけどね。シエラなら完璧に隠すと思うし、同時にマーシャルも風邪ぐらい隠せそうな気がするんですけど。恋人の看病イベントを作ってくるあたりジャスティン強いです。
ブライアンはブライアンよりもリリーやロイヤーのインパクトが強くて、ちょっと楽しいイベント多め。ブライアンに冷たいところとマーシャルに対抗意識ばりばりなリリーが見れる美味しいイベントが1で見れます。その後は貴族から見た護衛職の恋愛の不思議が垣間見えます。ブライアン様そういう感性は私たちと同じだから、色々代弁してくれて面白い。
鍛錬で骨折って、鍛錬の意味なしてなくない?その後実戦出ることになったら死ぬ確率あがるけど?と私は思ってしまいましたが(笑)
ランビュールは、あなたが他の√でのマーシャルの立ち位置になんのねーと思いました。あそこまでの片思いではないけど、他のメンバーの中では1番シエラを思ってあげてるところがいいですよね。ランビュールの恋愛は、守ってあげたり癒してあげたり敵を抹殺してくれたりする傾向だから、確かに恋人という立場になっておきながら深い傷を与えるなんて何事だーってなる気持ちは分かる。でも、理解できないなりにシエラの思いを尊重しようとしている辺りにも優しさが垣間見える。このメンツでの優しさが飛び抜けている。
でもシエラは恋人だろうがなんだろうが、本気でやりあえる立場に重きを置いてるから余計なお世話でしかないあたりがシエラらしい。どこまでいっても頑固ですよね。そして価値観が歪んでる。歪んだ価値観を否定せずに、矯正もかけずに合わせることができるのはマーシャル√だけなところもポイントだと思います。
今、仕事で山場を迎えようとしているので、また間が空いてしまうかもしれません。今回のイベント見てたら気持ちはランビュールなんだけど、最初の攻略順と同じ順番にやっていきたいのでたぶんエドワルド様やっていきます。
小さくなったり、エドワルドのお父さんの考えが見えてきたり、とこれまでの恋愛とは一線を画す恋愛だったはずっ!テンションあげていかないとプレイする気が永遠に来ないから、自分を盛り上げようとしてます
ではまたしばらく間が空くと思いますが、よろしくお願いします。
攻略3人目はマーシャルです!プレイしたものをみなマーシエ推しにさせた、イチャラブカップルです。
エンパイアではブライアンの次ぐらいに不憫枠だった(と私が勝手に思っている)マーシャルですが、ロワイヤルではシエラの相手大好き度が他キャラ押しのけブッチギリです。いちゃ甘イベントを続きからどうぞ。
エンパイアではブライアンの次ぐらいに不憫枠だった(と私が勝手に思っている)マーシャルですが、ロワイヤルではシエラの相手大好き度が他キャラ押しのけブッチギリです。いちゃ甘イベントを続きからどうぞ。
♥ つづきはこちら
※ジャスティンと共通イベントは[ ]でくくっています
《マーシャル1》
《マーシャル1》
マーシャルの部屋で仕事着のままベットに寝転び寛ぐシエラ。そんなシエラに、忙しそう、休養期間だから休め、とマーシャルが言う。そんなことないわよ、と返すと「ほら、こんなに肩がこってる、凝りすぎです。」と腰の上にのって肩をマッサージしてくれる。すごく上手。
何か後ろめたいことはありませんか?とマッサージしながら問われるシエラ。全く思い当たる節がなく、頭をかしげるシエラだったが、そういえばこの前の泊まりがけの仕事で交流の少ない男の使用人と一緒だったことを思い出す。やましいことは何もないが、マーシャルの沈黙がそれを肯定していた。ひっそり嫉妬していたことを知り、「マッサージ交代」とやり返すシエラ。
すると手を引かれ反転させられ、ベッドに身体を押し付けられた。強く押さえつけられて痛がるシエラに「あなたが色仕掛けみたいなことをするから驚いてしまいました」と謝るマーシャル。私以外に色仕掛けしないでくださいね、と静かで薄ら寒い瞳で見つめてくる。浮気しても耐えるって言ってたくせに、と返すと「あなたに対しては。相手のことは許さない」といった。
·····
過去の回想。シエラとマーシャルの出会いは鍛錬場だった。剣を交えた時に、付き合いが長くなりそう、という予感がした。また鍛錬場に迷い込んだ蝶を見て、感情を読み取らせない無表情が和らいだのもよく覚えている。絶好のチャンスだったのに、殺伐とした場にそぐわないその表情から目が離せなかった。何度か鍛錬場で会って、名前を知ったのはもっと後、剣を交えながら、シエラは名前を尋ねた。それも知らずに私と戦っていたのか?と驚くマーシャルに、「倒す相手の名前なんて、知る必要ないじゃない?」と返すシエラ。「なかなかしぶといから、名前ぐらい知っておいてやろうと思って」というシエラに、「シエラ、私の名前はマーシャル」と握手ではなく足を出してきた。
鍛錬後に会話をする2人。まだ主の決まってない2人はどんな主に伝えたいか話す。一緒の主になることはないわね、と言い再び鍛錬を開始した。
別の日の夕暮れ、マーシャルに会ったシエラは、マーシャルからジャスティンに仕えることになったことを聞く。そのときのシエラはまだ雇い主が決まってなかった。上に行って取り立ててやるというマーシャルに、あんなに取り立ててもらうなんてごめんだわ、と返すシエラ。そして、流れた沈黙に何故か悪いことをしてしまった気になるシエラ。友人でもなく味方でもない、馴れ合わない関係。上手く言い表せない自分の気持ちに蓋をし、「将来は対立することになるかもね」と言う。何より対等な立場にいたかった。マーシャルにだけは借りを作りたくないと思っていた。
……
現在にもどり、城の廊下でジャスティンに話しかけられるシエラ。エドワルドではなくマーシャルに構えと、マーシャルにあまり会ってないことを咎められる。「あいつを泣かせたら、切るぞ」と言い、立ち去っていく。主人選びの趣味はいい、と思うシエラだった。
《マーシャル2》
[「よし行くぞ。ついてきてくれ」とジャスティンに骨休めに出掛けようとお誘いを受ける。第一王子の招待を受ける身分ではないの断るシエラに、「田舎だが、ささやかながらも礼は尽くす」と説明するジャスティン。
仕事で忙しい、と断るシエラだが、マーシャルからピークを過ぎたと聞いてると、ジャスティンに言われてしまう。その上、エドワルドの許可も取った、と。傍にいたマーシャルからも城だと寛げないから、気分転換に遠出すべきと言われる。色々と言われ、エドワルドからも許可を取るのに苦労しただろうと考えたシエラは、諦めて行くことを決める。
ただ、そんなに近くにあったか?と首を傾げるシエラにまともに行くと数日かかると笑う2人。嫌な予感に寒気を覚えるシエラ。
予感は当たり、魔法で移動すると説明され、嫌だとだだをこねるシエラ。安全だ、一番合理的だと言われ文句が言いづらくなる中、第一王子の行先を変更させる気か?俺の実家では嫌か?と言われ、ジャスティンの部下にも大丈夫だったと宥められて文句が言えなくなる。そんなタイミングでオランヌは転移の魔法を使った。
移動中目を閉じて、引っ張られる感覚を気持ち悪く怖いと思うシエラを]
「落ち着きなさい。いつもの鍛錬と違いはありませんよ。落ち着いて、冷静に·····。怖くありませんから·····」と手を掴んだのはマーシャルだった。(怖いにきまっているでしょう。鍛錬なんかと一緒にしないで)と心の中で悪態をつくが、シエラはしっかり手を握り返した。
[ジャスティンの実家に着き、都と違い空気がよいと和やかムードの中、シエラだけは1人転移酔い。
オランヌは、魔法の耐性が弱いから魔法嫌いだったんだねーと、納得した様子。
古い屋敷だと言われていたが、目の前にあるのは格式のある邸宅。改めて住む世界が違うと呆然となるシエラだった。
館にも古い鏡を置いて、オランヌの部屋の鏡と繋げていつでも行き来できるようになった。自分がいなくても勝手に使っていいと言われ、危ないと怒るシエラだったが、ジャスティンとその部下たちは気軽で良いと好反応。うちの主従とちがい、護衛並みに強い主に、出歩くことを許容している使用人に呆れるシエラだったが、彼らも最後の休み時間だと、敗者の彼らの方が今後多忙になることに同情しそうになる。唯一助けを求められそうなマーシャルに目を向けるが全く期待出来そうにない。今だけだから、というジャスティンの言葉になにも言えなくなるシエラだった。
昼食用にウサギを捕まえようとするマーシャルとコールドナード、とそれを眺めているジャスティン。アットホームすぎて目眩がするシエラ。]
ジャスティン、マーシャル、コールドナードと昼食をとるシエラ。主と使用人が一緒に食事をとるなどありえないが、他所は他所と受け入れようとするシエラ。チーズとの絡みが素晴らしいと料理の感想を伝えると、近くの地主であるマヌー夫妻が作ったチーズだと自慢するジャスティン。マーシャルがチーズの貰い先へのお返しについて話をすると「本当によく気が利く奴だ。おまえもそう思うだろう?」とわざわざシエラの方をみて同意を求めてくるジャスティン。シエラがそうですね、と返すとジャスティンとコールドナードからもっと構ってやれと文句を言われる。城に帰って仕事をするのでは無く、ここでマーシャルともっと過ごせと釘を刺される。マーシャルは、ジャスティンに気にかけてもらい感動して目頭を押さえている。「エドワルドの許可を得て、第1王子の俺がこう言ってるんだ。しっかり応えてもらおうか」と言うジャスティンに、そうだそうだと同意するコールドナード。なんだかんだいって、彼らはシエラとマーシャルを別れさせる気はないようだ。いびるのもやめないけど。
「私、ここに来たのは初めてだから、あちこち連れ回ってね。マーシャル」と笑顔で言うシエラ。するとみんなに紹介しますという話になってしまう。
まるで婚約者扱いだと驚くシエラ。
昼食のあと、今日は泊まる予定はないのに、次回以降気軽に使えるようにと
[客室に案内される。礼を尽くされることにむず痒くなるシエラ。もてなされるのは居心地が悪い。
そして夜になりジャスティンの実家側の鏡に触れて王城に戻る。何度かためして無事を確認した。]
城のマーシャルの部屋のベットで過ごすマーシャルとシエラ。ジャスティンとコールドナードは小姑のような2人だが、マーシャルにとっては家族同様に大切な存在だと分かっているシエラは、認めてもらえるように頑張るわ。とマーシャルに伝える。そんなシエラにマーシャルは、他の人に認めてもらいたいけど、何よりシエラに認めてもらえたことが何より嬉しいと、そっとシエラの頬に触れた。
《マーシャル3》
突然城で「馬に乗れますよね?」と聞いてきたマーシャル。「私に蹴飛ばされたいの?」とシエラが言うと、マヌー夫妻に行くのに一緒来ないかと誘われる。マヌー夫妻に会いに行くなら、鏡を通り抜けないといけない。確実に転移酔いのが目に見えているからこそ、その状態で馬に乗れるかと尋ねたのだった。嫌だけど、鏡しか行く方法がないのですぐに行こうと腹を括るシエラ。マーシャルは「急いで行きましょう」と城の廊下であるにも関わらず、シエラの手を握って駆け出した。そんなマーシャルの背中を見ていると、昔見習いだった時に一緒に隠密行動したことや、この前の酒屋から走った夜を思い出す。こうやって思い出すことが増えるのが、一緒にいるということなのだと、今更のように思い知るシエラ。
オランヌの部屋に到着する。オランヌの部屋にはオランヌ本人もいた。「マーシャルとお揃いで。占いでもしにきたの?」と聞かれる。オランヌに占ってもらってるの?とシエラが尋ねると、慌てて移動しようとするマーシャル。オランヌに対してポロリと「それでは先生、また」と声をかけていた。
手綱を持つには気分が悪すぎたシエラは、マーシャルと同じ馬で移動することになった。極力馬の駆け足のリズムを乱さないようにしてくれる。牧場に到着し、貴族のようなやり取りで差し伸べられた手を取って馬から降りるシエラ。すると、人懐っこそうな恰幅のいい老婦人がやって来てマーシャルを抱きしめ歓迎した。その老婦人がマヌー夫人だった。チーズについて話をしたあと、その子は?と尋ねられる。マーシャルが説明しようとする前に「シエラ?」と名前を言われ、驚くシエラ。会ったことないはずなのにと思っていると「噂はかねがね聞いていたよ」と言われる。マーシャルの肩を叩きながら「この子がよくあんたの話をするんだよ。やるじゃないかマーシャル」と言われ、秘密と約束したのにとおろおろするマーシャルの顔は面白いくらい赤くなっていた。
マヌー夫妻の家に入り、見るからに美味しそうなクッキーと冷えたレモネードをいただく。マヌー夫人は朗らかで、マーシャルのお祖母さんのようだった。しばらくの間はここに来ますと世間話をしていると、「で、私のひ孫は、一体いつ見られるんだい?」と言われる。二人してクッキーを喉に詰まらせて、レモネードで流し込む。何を!?と慌てる2人に、不思議そうにする夫人。田舎にとっては自然な話だったよう。むせながらも、子供はまだだけど、いずれは見せたい、というマーシャルにシエラは慌てる。「だから、長生きしてくださいね」とマーシャルが話すのを聞き、口に出さないがそれは仕事柄私たちの方に当てはまると思うシエラ。そんなシエラに対してマーシャルは机の下で手を握ってきた。「きっと見せますから。それまで待っていてください」繋がれた手が定位置のように思えて、否定する気がなくなってしまうシエラだった。
《マーシャル4》
[ジャスティンの別荘に訪れているシエラ。ジャスティンの使用人たちと警備の確認をしていた。しっかりしていることは分かりきってるし、ジャスティン側の使用人でないシエラに警備を確認する必要性もないのに。]
すると、マーシャルが近づいてきた。警備のことを褒めると嬉しそうにする。これからの用事を尋ねると、ワインを仕入れに行くというので一緒に出かけることにする。部下達に侍従長をお願いしますと言われ、ジャスティン側はアットホームだと思うシエラ。好かれているわね、と声をかけると「あなたのところもね」と返される。ここに来る前にシエラの詰所によってハルキアと打ち合わせしてたらリリーに色々と言われたらしい。あなたに関することでは負けませんとマーシャルはリリーへの対抗意識をむき出しにしている。
··········
馬を飛ばして来た、ジャスティンの実家近くのワイナリーで美味しすぎるワインの試飲をする。「あんたも飲まないの?」とシエラが尋ねると、マーシャルは顔を近づけて、唇を舐めた。文句を言おうとすると、樽に身体を押さえつけさらに激しく口付けられた。「何か、怒っているの?」と聞くと、ご褒美をいただいてる、と言われる。リリーにシエラをかけて戦えと言われたが、抑えて帰ってきたらしい。子供っぽいと言うと、強く睨みつけられ「私がどんなにあなたが好きか、まるで分かってない」と言われる。今度はシエラがマーシャルを、引き寄せ強く口付けをする。暗く狭い地下に音が響く。
「情熱家だったのね」とシエラは言う。長い付き合いなのに知らないことが多いわ、と言うと「知っていることは多いはずです。私のほうが、年季が入ってますから」と反論される。それを聞いて、マーシャルはいつから自分を好きで、自分はいつから好きになったのだろうか、と思いを馳せるシエラ。みんなに紹介して回りたいと言われ、自分には恋人を紹介できるような相手がいないことに気がつく。そのことを言うと「無理に紹介しようとしなくていいですよ。私が、親しく付き合っていきたいのは、他でもないあなたなんですから」と言われた。
··········
城の人気のないサロンにジャスティンから呼び出しをくらう。ワイン談義で盛り上がりかけたところで、仕事を辞めないのか?と尋ねられる。マーシャルに幸せになって欲しいから、部下を駒のように扱うエドワルドの元は不安だと話すが、シエラは「別れろと?」と返す。今更どうしようもないと分かっているとジャスティンに言われる。そして、マーシャルの思いに全く気づいてなかったことを馬鹿にされながら、ジャスティンはエドワルドに渡せとワインとマヌー夫妻のチーズを渡された。エドワルドは喜ぶだろうけど、全てマーシャルのためにされたことに複雑に感じるかもしれないと思うシエラ。本来なら弟に向けられていたかもしれない家族のような思いやりだから。
《マーシャル5》
「兄上のところの犬。僕のものに手を出して、どうしようかと思ったけど、たまには役に立つね」と言うエドワルドの言葉に思わず息を飲むシエラ。エドワルドはジャスティンからもらったワインとチーズを食べてニコニコとしている。エドワルドは本気か冗談かわからないことをたまに言い出す。そして、自分のものに手を出されるのは嫌う。
こんなに美味しいなら地方に行くのもいいかもしれない、というエドワルドに、でも実家にはいかないのでしょう?と話すシエラ。「兄上は家族として扱える人が多いみたいだけど、僕には無理」というエドワルド。憎まれてるおかげで兄上の特別な存在になれてるというエドワルドに重苦しい表情になってしまうシエラ。そんなシエラを見て、「そんな顔しないで。僕は、そう悪い気分でもないんだ」とエドワルドは言った。
··········
夕暮れ、オランヌにエドワルドの伝言を伝えに来たシエラ。つい、オランヌに家族について尋ねるが、濁されてしまう。マーシャルがさっきまで来てたけどすれ違いだったねと言われ、驚くシエラ。何しに来たか尋ねるが、オランヌは教えてくれなかった。
··········
2人で鍛錬した後、そのままマーシャルの部屋に来て手当をしていた。恋人になってからマーシャルはシエラの手当をしてくれるようになった。手当されながら、マーシャルがオランヌに何を習っているのか尋ねるシエラ。最初は秘密といわれたが、何度か頼み込むと占いを習っていると告白される。イメージと結びつかない占いという言葉に驚くシエラ。そうまでして何を知りたかったのか尋ねると、「あなたと私のことを·····」とそっぽを向いていても分かるほど真っ赤になって告げるマーシャル。
こんな澄ました顔の男が恋占い?とまじまじ見てしまうシエラ。付き合いが長くとも意外な一面というのは掘り起こせば掘り起こすほど出てくるようだと思うのだった。
《クエストイベント1:鍛錬》
廊下で突然マーシャルに声をかけられてびっくりするシエラ。気配を消していたからとはいえ気づけなかったことを、咎められる。お互いにデスクワークが多く、命を狙われてもおかしくない立場なのに実践を離れてしまっている。マーシャルから鍛錬しようと誘われ、受けることにしたシエラ。今晩鍛錬場で鍛錬をすることになる。
もしかしたら鍛錬にさそうために物陰で隠れていたのかもと考えるシエラ。心配させないようにきっちり勝たないとと気合を入れる。
☆勝利
マーシャルを押し倒し、喉に切っ先を突きつける。勘を取り戻せたと、お互いにお礼をいう。
でもはやく武器をしまってほしいと言われ、とどめの一撃を、と声をかけるシエラ。ご自由にと観念して目を閉じたマーシャルにシエラは口付けた。即座に身を起こしてシエラから距離をとるマーシャル。唇を指でなぞりながら、顔を真っ赤にしている。鍛錬中に何を!と怒鳴るマーシャルに、あんたがし始めたことでしょうと流すシエラ。すると、男の自分はいいが女性がするのは感心しません、言い出し、色ボケしすぎじゃないとシエラに揶揄られてしまう。あなたは冷静ですよね、と恨みがましげに見られて、「あんたが目を回しちゃうぐらい不謹慎なこと考えてるかもよ?」とにやりと笑うシエラ。するとマーシャルはシエラの腕を引いて抱き寄せて「多分あなたより不謹慎なこと私も考えてます」と張り合うマーシャル。どっちが先に目を回すのかと、顔を寄せ会いながら次の試合を始めてしまう2人であった。
☆敗北
「勝負ありましたね。·····やはり、勘が鈍っているんじゃないですか?あなたらしくもない動きが多かった。次期国王の護衛がこの様子では、この先不安が残ります。·····立てますか?手当をしたら、私の部屋で休んでいってください。また、いつでもお相手しますから。はやく、調子を取り戻してください」
《マーシャル6》
過去の回想。友人関係としては良好で、一緒に武器屋に来るほど仲睦まじかった。階級が低く、自由にする時間は多少持てるけど、お給料は武器に全て消えてしまうほどの少なかった。武器屋からの帰り道、何か食べて帰るかと声をかけるが酒代を残すなら難しい、先輩と一緒なら奢ってもらえるのに、と話をしていると漂う甘いチョコレートの匂いに気を取られてしまう。街で一番高い喫茶店のどれも美味しいと言われるチョコレートのデザートをいつかお腹いっぱい食べたいと言うシエラに、鼻血を出しまくるしそもそも甘いものをたくさん食べれないでしょうと笑いながらからかうマーシャル。食べれないから食べたいというシエラに、甘いものが食べたいなんて言うと多少さ女性らしいですね、と言われる。女らしくないと言いながらも、武器屋を出てからマーシャルはシエラの荷物を持ってくれている。
「近い将来、奢ってあげます。あなたよりも高給取りになって」とマーシャルに言われるが、そんなことになったら嬉しいより悔しいシエラは、「私のほうが、高給取りになるわ。あんたなんかに奢らせてあげない」と言い返す。割り勘でいつか食べようと話をした。
··········
現在に戻り、城下町の一番高級な喫茶店の特等席に通され、目の前に美味しそうな甘味がいくつも並べられている。過去の恨みを晴らすかのごとく大量に頼んでしまった。気合を入れて大きなスプーンで口いっぱいに頬張ると、チョコレートの濃厚な味が口いっぱいにひろがった。
マーシャルには隠れて通っていると思われていたが、結局1度も来れていなかった。あんたここ覚えてたの?という質問に「いつか、あなたに奢れる身分になろうと決めてましたから」と言われ「割り勘って約束じゃなかった?」と返すシエラ。でも「奢らせててください」と強く言われ、シエラは照れた顔がばれないように下を向き、口の中の甘味に意識を集中させた。だんだん胃が重くなり手の運びが遅くなるシエラに、無理しなくていい、とマーシャルは声をかけるが値段の問題じゃないと食べ続ける。
シエラの一番高級な喫茶店でお腹いっぱい食べるという夢の一つは叶った。マーシャルにとってもこの店でシエラに奢れるようになるということは夢の一つだったが、恋人になむたあなたに奢れるなんて、夢見てた以上ですよ、と嬉しそうにしみじみと口に出した。
《マーシャル7》
[別荘にみんなで移動し、転移酔いでふらふらするシエラ。マーシャルに「好きなもののことでも考えて、気を逸らすんです」と言われるが、くらくらして想像力も働かない。]しかし、マーシャルに心配そうに「辛いですか?」と聞かれ、ちょっと気が紛れるシエラ。
…………
[ジャスティン、マーシャル、コールドナード、シエラの4人で庭に来ている。黒い艶やかな毛が美しい、頭の良さそうな犬が檻の中で尻尾を振って吠えていた。「あの犬、離さないの?」とシエラが尋ねると、3人は顔を見合わせる。何か問題があるのか尋ねるが、躾られた賢い犬らしい。私、犬好きだから遠慮しないでください、というシエラの声に気が進まなさそうに放すことにしたジャスティン。昼食の準備があると離れようとするマーシャルをシエラが引き止め、犬を檻から出してやる。犬は元気に走り回り、投げた棒を取ってきたり、顔を舐めたりする。すると、犬と同時にマーシャルも猛烈な速さで動き犬の反対に移動した。シエラが魔法酔いしたときのように、顔色が悪く、汗をかいている。シエラは傍にやってきた犬を可愛がっていたが、マーシャルの尋常じゃない様子を見てどうしたのと声をかける。するとマーシャルは「私の前にいるのはそう、猫です」とブツブツ言い出した。マーシャルは犬が大の苦手で生理的に受け付けないらしい。仕事と割り切るといいが、プライベートに近いと無理とのこと。だが、ジャスティンの犬は普段世話をしてるコールドナードよりマーシャルになつきよく追いかけられるらしい。昼食の準備をしてくると、早足で離れるマーシャルを、シエラの手から抜け出した犬が追いかけて行ってしまう。マーシャルの声にならない悲鳴のようなものが聞こえた。]
……
朝でもないのにマーシャルはばしゃばしゃ顔を洗っている。犬に舐められ顔がべちょべちょになったからだ。
濡れた顔に貼り付いた長い前髪をマーシャルは鬱陶しそうにかきあげた。髪までしっとり濡れているから綺麗にまとまっている。これまでにも湯上りのマーシャルを見たことあるがいつも完璧に髪まで乾かして出てくるので、初めて見る姿になる。汗に濡れているときとはまた違ってとても魅力的に見えてしまい思わずマーシャルを抱きしめるシエラ。のろけの状態とは分かっているけれど、この魅力に気づいた誰かに取られてしまうのではと不安に思ってしまった。
抱きつかれたマーシャルの方は、犬に怯える情けない姿に呆れてしまったかと不安になっていた。シエラにしては弱点すら魅力に見えているというのに。マーシャルより自分の方が相手について知らないことが多いと分かったから、苦手なものを知れてよかったというシエラ。嫌な面は同業者としていっぱい知っているんだから、と話をしながら、同じ世界に生きているからこそ他の誰かに負けて彼を奪われることはないと自信を取り戻すシエラ。「私は自信なんかもてそうにありませんよ」と拗ねたように言うマーシャルに「両思いの、恋人同士なのに?」とシエラが問いかける。呆然としたように「両思いの恋人同士」と口に出したかと思うと、マーシャルは笑いだしてぎゅっと抱きしめられ軽々とシエラを持ち上げた。そして「私は、幸せです、すごく」と、感極まったかのように囁き幸せそうに笑った。ロイヤーをぶん殴ったときのように笑いながら「両思い」と繰り返すマーシャルに驚くシエラだったが、すとんと下ろされぎゅっと抱きしめられドキドキする。「こういうことってじわじわきますね」と嬉しそうに言うマーシャル、キスなら何度もした。激しいキスも交わしているのに、深くもない触れるだけのキスをするだけで、じわじわと熱が駆け上るように身体が熱くなっていった。今日のことも忘れなくなるだろうと思うシエラであった。
《クエストイベント2:茶葉の原料集め》
休憩中にハルキアと紅茶を飲んでいた。「いまいちだな」のいうハルキアに、そういや味が違うというシエラ。今茶葉が不作で、高級なものは貴族が独占しているから使用人クラスには二級品しか手に入らないらしい。私は紅茶にこだわりないからいいけど·····と思っているととあることを思い出し、ハルキアに紅茶の原料を落とすモンスターについて尋ねる。「紅茶にこだわりなんてなかったのに、なんで」と言うが、シエラの反応にぴんとくるハルキア。「お前って最近健気だよな。お前がこんな可愛い女だとは、知らなかった」と苦笑しながらもモンスターの分布図を調べてくれる。日帰りできる場所に生息していることが分かり、倒しに行く。
☆勝利
持って帰った茶葉にマーシャルは喜んでくれたが、期待していた反応と少し異なったものだった。シエラが茶葉を持っていくと、「あなたを迎えるのに茶葉をきらしてしまっていて、どうしようかと思ってたところなんです」と言い、紅茶を淹れてくれる。そしてシエラにだして、自分が飲むよりシエラが飲むのを見る方にわくわくしている。どっちが送り手が分からない。ただ喜んでいるのは確かだから、予想とはちがったけど贈り物としては成功しているようだった。シエラへの給仕に夢中になっている様子に、「私のことが好きなんだなぁ」と言うと、さらりと「ええ、もちろん。好きですよ」の答えられ、紅茶を飲み込むのが苦しくなるシエラ。尽くすことが染み付いていて、マーシャルのために紅茶をとってくるのも相当だと思ってたが、吹っ飛ばされてしまったシエラだった。
☆敗北
「·····茶葉を取ってくるのに失敗した?何かと思えば·····。そんなことで落ち込んでいたんですか。·····まあ、たしかに、おいしい紅茶をあなたと一緒に楽しめたら·····、とは思いますかま·····。あ、いえ、すいません。手に入らなかったことを残念な思っているという意味ではありません。本当に、その気持ちだけで充分ですよ。あなたが無事だっただけで、私は·····」
《マーシャル8》
仕事が終わり、マーシャルの部屋に行く約束があるがべろんべろんに酔ったリリーと二人きりのため放っておけず困るシエラ。頼みの綱のハルキアは休みでいない。すっかり出来上がったリリーは上機嫌だ。シエラの腕に抱きついて甘えてくる。するとロイヤーが酒瓶片手に入ってきた。シエラが見かけたら買っておいて欲しいとお願いしていた希少な酒が手に入ったから、一緒に飲もうと持ってきたのだった。
·····
リリーは気持ちよく夢の中に入ってしまっている。ロイヤーからマーシャルとどうかと聞かれる。黙っているとロイヤーが色々と話してきた。マーシャルがわかりやすく周りを牽制していたこと。主について敵対してからは抑えてたが、見習い時代はあからさまだったこと。一方方向で哀れだと思ってた。シエラが分かっていて無視してるのかと思ってたらよく一緒にいるから、当の本人は気づかないんだなと思っていた。など言われてると、マーシャル本人がやってきた。酔っ払ったロイヤーが殴らせろとマーシャルに殴りかかるが華麗に避けられる。動いて酔いが回ったロイヤーは目を閉じて、リリーと並んで寝る体勢に入ってしまう。「酔っちゃった」とシエラがマーシャルの髪に手を伸ばすと、マーシャルにぐいっと強い力で引き寄せられ荒々しくキスをされた。「約束していたんですから、すぐ来てくださいよ。他の人間と飲んでいないで」と言われ素直に謝るシエラ。あんたのところで飲み直す?と尋ねると、あなたは飲んでばかりですねと呆れたように言われてしまう。だらしないけど、きちんとする、と今度はシエラからマーシャルにキスをする。今は一方方向じゃない、哀れにさせないと「好きよ」と言葉に出すシエラ。「酔っ払いの言うことは、よく分かりませんが。嬉しいですよ。私も、あなたのことが好きです」とマーシャルは囁いた。
《マーシャル9》
2人で飲みに来ていたのだが、マスターの誕生日祝いということで、酒場は大いに盛り上がっていた。ロイヤーにまた絡まれる2人。シエラを守るように引き寄せたり肩を抱くマーシャルに、俺もいちゃいちゃベタベタ出来る相手が欲しいとボヤくロイヤー。シエラに手を伸ばしては、マーシャルに床に転がされる。ちょっと前まで俺と同じだったのに、というロイヤーに「あいにく今は違うんですよ、奇跡的にね」というマーシャル。その言葉を聞いて、あれだけ長く傍にいたのに全く見ていなかった自分がマーシャルのものになり、マーシャルが自分のものになっているのは奇跡的だと思うシエラ。
··········
ジャスティンの別荘の近く。高台の木の家に連れていかれたシエラ。ここはジャスティンが所有する猟師小屋の一つ。マーシャルもよく使っているのか、物の配置までよく知っていた。こんなプライベートを知ることも、マーシャルが向いた果物を素直に受け取ることも奇跡的。今でも口喧嘩したり、競ったりはするけど、前とはまったく異なる関係になったと思うシエラ。
「引退したら、こんなところに住んでみるのも悪くない」とシエラが言うと、その言葉にマーシャルも同意する。そして「そのときはあなたもどうですか?」ととても自然にプロポーズのようなことを言われる。「考えておく」と言える自分も少し前には想像つかなかったと思うシエラ。窓から見える景色はとても穏やか。老後にここに居をかまえたら、この穏やかさが永遠に続くと思えるのかもしれないが、もうすぐシエラは国王の護衛長に任命される。そしてマーシャルは王兄の侍従長に就任することになる。しばらくは王城に留まるが、そのうちエドワルドは王城から離れたところで執務を行うようになる。これまで通りに同じ城内にいられない。
「手に入れるまで、何年もかかったんです。あと少しぐらい待てます」と後ろから抱きつくマーシャルに、「魔法でも何でも使って、会いに行くわ」とシエラは言う。こんなことをシエラが言うなんてまさに奇跡的。「新居に犬がいても会いに行きます」というマーシャルに「そんな意地悪しないわ」と返すシエラ。すると、そうしてくれるとありがたいですが、あなたは意地悪だから、とシエラに奇跡を起こした男は笑った。
《時間経過6その後》
髪を下ろしているのを見て「何かあったんですか?髪を·····」とマーシャルに尋ねられる。理由は言わず「似合わない?」の尋ねかえすと「いいえ。私はそっちの方が好きですよ。楽な感じがいて、とてもいい」と言われる。幸せだなあと、機嫌よく笑うシエラを見て「そうですね。幸せです」と言われ、欲深く罪深く、許されないけど、今とても幸せと思うシエラだった。
《マーシャルエンド》
貴金属店の専用の部屋に通され2人で指輪を見る。選びきれないマーシャルの代わりにシエラがシンプルな指輪を選ぶ。マーシャルの手を取り、手袋を外して指輪をはめる。そこにあるのが自然というようにぴったりと似合った。無言のマーシャルに感想を求めると「胸がいっぱいで、上手く言葉に出来ません。嬉しいものですね」と言われる。
送る側になって指輪をくれた気持ちが分かる、というシエラに対し、贈った時以上にあなたのことをどれだけ愛しているか分かる、というマーシャル。これまでタンスの肥やしにしていたが、マーシャルに会う時だけでも指輪をはめていたいと思うシエラ。指輪を持ってきていたシエラは、「もう一度はめてくれる?」とマーシャルに声をかけた。左手を差し出すシエラに唇を押し当ててから、ゆっくり左手に指輪をはめていく。左手の薬指にはめられた指輪を「·····綺麗」と眺める2人。「この指輪、ずっとはめていられたらいいのに」というシエラに「ずっとはめていられるようになるまで、誰にも処分させないでくださいね」といい、寄り添うマーシャル。シエラもマーシャルの肩にもたれかかった。普段つけられないのはマーシャルも同じ。死んで、誰かに処分させる事態にならないことを互いに誓い合う。
··········
人気のないサロンへまたジャスティンに呼び出された。責任をとるためにエドワルドの傍を離れろというジャスティン。ジャスティン側の家族のような結束なら手放すことが主従の思いやりかもしれない。だが、エドワルドとシエラの主従愛は捻じ曲がってるから開放されることに喜ばないし、そうされることはない。
··········
酒場で飲んでいる2人に近寄っていくロイヤー。からかおうと声をかけるが、マーシャルとシエラは恥じらい無くキスをし合う。「おまえら、そりゃ開き直りすぎだろ!?」とロイヤーが叫ぶが、無視してまたキスを交わす。「からかい甲斐がない····」というロイヤーに「そうでしょう。からかわれたって平気だもん」と返すシエラ。2人の手には城下町で買った指輪が輝いている。マスターが「祝い酒だ」と一番高い酒を注いでくれた。マスターと2人が乾杯しているなか、取り残されたロイヤーが泣き言を叫んでいた。
··········
ノックをしてから返事を待たずオランヌの部屋に入る。中ではマーシャルがオランヌに占いをしてもらっていた。聞くとまた恋占いをしていたらしい。習慣になってしまうほど占いをしてもらってきていたと聞かされる。恋占いだけでなく、シエラの安否なども調べていたらしく、愛されてるねぇとオランヌに揶揄られ、足をふみつけるシエラ。しかし、そうこうしている間にマヌー夫妻との約束の時間に遅れては行けないと、2人で手を繋いで鏡をくぐり抜けた。
マヌー夫妻にも指輪を見せにいくのだった。
··········
戴冠式前夜にエドワルドに呼び出されたシエラ。エドワルドは「上手くいったのかな……」と苦笑いを浮かべながら行儀悪くワインを飲んでいる。君は降りる?と聞かれるが、降りませんと即答する。これからもいい働きをするというシエラの頭を撫で、「君は可愛いよ。忠実な、僕の手駒」とエドワルドは微笑んだ。
··········
マーシャルの部屋のベットの上で「明日、発つわ」と告げるシエラ。残る短い時間を眠って過ごす気にはなれず会話をする2人。エドワルドがジャスティンに剣を向けることはないという話に同意するマーシャルを見て、ほとんど真実に行きあたってるのだろうと思うシエラ。でも、報告はしないというマーシャル。シエラももしかしたら説明したら関係が好転するかもしれないと思いながらも、上手くいくことを本当は望んでなかった主を思い口を噤む。
新しい居留地は遠く、すぐに会えない距離なのにマーシャルは「すぐに会いに行きますよ」と簡単に実現するはずのない気休めを言ってくれる。必ず行くから、それまで指輪はタンスの肥やしにしておいてください、と言われる。今、お互いの指には指輪がはまっている。付け外しが忙しかったが、そんな忙しい機会もなくなるのだと思うと寂しく感じるシエラ。
翌日盛大なパレードの中、エドワルドを乗せた馬車を中心に一行はゆっくり進んでいく。不審な気配がないか気を張りながら進むシエラ。もう少しで門を抜けるというところでマーシャルの姿を見かけた。彼に見送られていると思うと背筋が伸びる。格好の悪いすがたは見せられない。
·········
部屋に入りドアに鍵をかけてから溜息をつくシエラ。仕事が忙しく充実感はあるものの寂しい。「かなり疲れてるみたいですね」と声が聞こえ「ええ、疲れてる」と返すシエラ。することがたくさんなだけでなく、会えなくて滅入る自分に気付かされたことに参っている。いまや対等とは言えず、依存してしまっている。「参っているのは?」と再び問いかける声が聞こえ、そこでようやく部屋にマーシャルがいることに気がついた。幻かと自分の頬をつねると、痛い。ならば亡霊かと問いかけると、すっと手を取られマーシャルは自信の頬に触れさせられた。温かい、生きた人間の体温。
どうやって。と部屋を見渡すと姿見が見覚えのある光り方をしていた。「でも、オランヌだけでこんな勝手は出来ないでしょう」と尋ねると、国王陛下のはからいもあります。主に愛されてますね、とマーシャルは微笑んだ。王城へ直結する道がシエラの部屋にあることは利点も多いが、それだけではないはず。
「会いに来てくれたんだ」とじっとマーシャルの見つめる。マーシャルはシエラの手を握ると、左手の指輪が嬉しそうに輝いた。マーシャルと離れ弱くなってしまったのか、仕事中でも指輪を外せなくなってしまったのだった。
シエラの肩を抱くマーシャルの左手、手袋越しだが指輪をはめていることに気付く、「すぐに会いに行くといったでしょう?」というマーシャルに、「·····ええ。分かってたわ」と微笑むシエラ。マーシャルはシエラの手を離さない。
《好感度未達成エンド》
ミーティングの後に、ロイヤーに「マーシャルと何かあったのか?」と呼び止められる。何故そう思ったのかと聞いたら、二人が挨拶もせず別れたからだと言う。マーシャルに敬遠されているため、シエラも敬遠しがちになってしまってる。シエラは恐らく自分が休養期間にもかかわらずこれまで通りに働いてたせいだと思っているが、それはロイヤーにもちろん言わない。するとロイヤーは、こんな時は飲ますのが一番、気は進まないがおまえらの間で飲んでやる、と言い出した。シエラはそれを聞いて、飲みに誘うのはいいかもしれないと考える。でも二人きりじゃないと意味が無いから、ロイヤーにはこんど誘ってあげるからと一方的に声をかけ別れた。
··········
その夜なんとかいつもの定位置に収まることができた。マーシャルはいつもよりペースが早く、口を開くのに時間はかからなかった。もっと休めたはずだとマーシャルに言われ、あんたも仕事ばかりだったと反論するシエラ。すると、シエラと過ごすために色々考えていたのにシエラがいなかったから仕事するしかなかったと言われてしまう。私が勝手に考えていただけで·····と尻すぼみになるマーシャルに「構ってあげられなくて、ごめんね」と謝るシエラ。マーシャルは大きくよろけて体勢を崩し、「構ってって·····違います」と慌てるが、体勢を整え咳払いをしてから、残りの休日のスケジュールをこれから立てましょうと言い出した。危機感を持って、一時だって無駄にしないようきりきり休みますよ、と言うマーシャルにお互い仕事人間でお似合いすぎるカップルだと思うシエラだった。
《支持率未達成エンド》
ジャスティンとマーシャルが廊下でシエラの手伝いについて話していると、書類を持って走っているシエラと出くわしてしまう。廊下を走るという見苦しい姿を見せたことを謝り立ち去ろうとするが、ジャスティンは呼び止め、シエラ本人にエドワルドの戴冠式までのスケジュールを尋ねる。即位後に懸念が残りそうだから新体制後の負担を減らすために、処理をしていると伝える。ジャスティンは鼻で笑い、マーシャルに目処が立っているか尋ねる。マーシャルはキビキビと、会議ですり合わせはしており戴冠式までに対応は完了しそうだと返事をする。シエラは、ジャスティンが使用人を貸してくれたおかげだと言うが、ジャスティンには、了承もしてないのに勝手に動いてるからだと冷たく返される。「勘違いするな。おまえのためでも、エドワルドのためでもない」と言い、ジャスティンは去っていった。
··········
別の日にあの日の夜の出来事について話す2人。結果的にいい方向に進んだとはいえ、最悪のタイミングで鉢合わせたことに肝を冷やしたと話す。
会話の中でマーシャルは今後に不安があると言い出す。仕事は順調だと言ってたのに、とシエラが言うと、シエラと過ごした日々が頭から離れなくて、シエラに会えないとストレスが溜まりそうだとマーシャルは語る。仕事人間だったマーシャルがと驚くシエラだったが、「私もちょっと寂しいかも」と言う。恋人なんだからと言うシエラに、そういうことを口に出してくれるようになったシエラの変化を喜ぶマーシャル。忙しくなったら忘れられてしまいそうだと、マーシャルはこれから先に会う約束をとろうとする。熱中すると周りが見えなくなるけど、そんなあなたを好きになったというマーシャル。私も騙せない相手を好きになったと思うシエラであった。
はい、以上になります。
やばくないですか?やばいですよね??シエラが恋する乙女すぎてほんと、マーシエ尊い·····。ジャスティン√ですら後暗いところやジャスティンがブチ切れたりと、甘々だけじゃないイベントがあるというのに、マーシャル√は終始甘々なんですよ。暗い部分なさすぎて、ほんとにクリムゾンシリーズか思ってしまうほど(笑)どのイベントも糖度高すぎて最初から最後までプレイヤーに萌えを提供してくれます。
プレイしてみて、やっぱり恋人になるまでの付き合いが長いってとっても美味しいなってなりました。名前もわからないまま鍛錬してたシエラと、1度も呼んだことないけど名前を把握しててサラリと名前を呼んで私は知ってましたよアピールするマーシャル、っていうイベントだけで何だか2人らしい。ちょくちょく過去の回想が出てくるんですけど、見習い時代の2人仲良すぎで、悶えます(笑)
エンパイアでは、マーシャルはシエラ大好きだけど、シエラはマーシャルが嫌いじゃないから流されちゃったって感じですが、ロワイヤルではシエラがマーシャルを好きになってることが伝わってきて、しんどい。しかもすんごい甘えてるんですよねー。
他√では王子2人は王子様だし、カペラさんも貴族っていう遥か高みににいる人だから、目上の人ってのが抜けないけど、マーシエはこう同期っていう砕けた感じがあっていいですよね。甘えて、甘えられる関係性ができてて。前にプレイしたジャスティン、ブライアンのときはもっと頼って!!って言われるのを、そんなことできませんって突っぱねちゃってるから。相手が貴族なら、相手の部屋のベットで1人ゴロゴロくつろぐなんて無理だったと思うんですよね。回想1つ目から他キャラとの違いを見せつけてくれますマーシャル√(笑)
でもってマーシャルも可愛いところをいっぱい見せつけてくるんですよね。ジャスティン√のときには突っ込まなかったですけど、犬か怖すぎて猫だって暗示かけるって、何!?何を狙ってるの!?!?でもってずっとオランヌのもとに恋占いで通ってたとか!!まじ健気な乙女度がカンストしてます。まぁ逆な目線でいけば、そんだけマーシャルの気持ちを知っておきながら他√で何事もなく他キャラとくっつく様子を観察してるオランヌの闇を感じることができなくもないけど()まぁオランヌは傍観者だからね、自分からは何もしないのがスタンスですが。
話が脱線した。なんというかマーシャルって真面目系に見えて、天然さんですよね。シエラの両思いの恋人と言われて大喜びしてるところは、ほんと可愛いので見てください。すっごい笑い声あげてるんですよ。幸せそうでほんと、尊い……。
そして、マーシャル√でのキーパーソンといえば、ロイヤー!自分の主であるブライアン√よりも出番多いです!!ブライアンのときは「俺のブライアン様を!!」と嫉妬でキリキリしてるとこしか見れないけど、マーシャル√だとなんというかウザイけどいい奴だなぁってなります。いやたぶんウザイが9割5分締めてますけど。毎回イチャつく2人を邪魔しに行く感じがね(笑)なんだろうからかいたいんでしょうね。仲が悪くなって欲しいとは思わないけど、揶揄いたくなるというか。ただ、好感度未達成エンドで分かるように、ホントに二人の仲が悪くなってると感じたら声かけたり、手伝ってあげようとしたり結構いい奴なんですよねー。ロイヤーを幸せにしてあげるお話誰か書いてください。
恋愛エンドの方では、冷やかしなんてものともしないバカップルにやり返されてる辺りを含めてロイヤーはいいキャラしてます。
マーシャル√は何せシエラが可愛いです!他の√と違い、恋愛してます!相手との格差がありません!!
髪型の違うマーシャルにときめいて抱きついたり、老後の一緒の生活を夢見たり、挙句の果てには指輪を肌身離さず付けてるとか、ああもう!!
マーシャルも感慨深かったでしょう·····
馬鹿みたいにものを送ったらいいって訳じゃないんですよ!これっていう心の繋がりを感じられるものが1つあればそれで十分なんです。さすがマーシャル同じ境遇だから分かってる!!見習えカペラさん()
シエラについては多くは言いません。みなさん悶えてください(笑)
こんなに恋愛に前向きで、相手大好きなシエラはマーシャル√でしかみれませんからね!!(私の記憶では)
ラブラブ最高潮、でもお互いの仕事はまだまだ超ハードというところで終わりましたが、2人には結婚して家庭を築いてもらいたいっっ。きっと30歳ぐらいまで生き残れたら暇をもらえると信じてます。
マーシエって片思いしてるマーシャル視線でも、くっつき出したころのマーシャル視点でも、ラブラブモードのマーシャルやシエラ視点でもどこを切り取っても美味しいカップルですよね。これは二次創作が捗るわ〜って感じの。私のネタバレだけでも滾る人は滾ると思うので、ぜひ創作活動に勤しんでください(そして私に読ませてください)
たぶん次の更新は間あくと思いますが、残りのマーシャル√のイベントをアップしたいと思います。
やばくないですか?やばいですよね??シエラが恋する乙女すぎてほんと、マーシエ尊い·····。ジャスティン√ですら後暗いところやジャスティンがブチ切れたりと、甘々だけじゃないイベントがあるというのに、マーシャル√は終始甘々なんですよ。暗い部分なさすぎて、ほんとにクリムゾンシリーズか思ってしまうほど(笑)どのイベントも糖度高すぎて最初から最後までプレイヤーに萌えを提供してくれます。
プレイしてみて、やっぱり恋人になるまでの付き合いが長いってとっても美味しいなってなりました。名前もわからないまま鍛錬してたシエラと、1度も呼んだことないけど名前を把握しててサラリと名前を呼んで私は知ってましたよアピールするマーシャル、っていうイベントだけで何だか2人らしい。ちょくちょく過去の回想が出てくるんですけど、見習い時代の2人仲良すぎで、悶えます(笑)
エンパイアでは、マーシャルはシエラ大好きだけど、シエラはマーシャルが嫌いじゃないから流されちゃったって感じですが、ロワイヤルではシエラがマーシャルを好きになってることが伝わってきて、しんどい。しかもすんごい甘えてるんですよねー。
他√では王子2人は王子様だし、カペラさんも貴族っていう遥か高みににいる人だから、目上の人ってのが抜けないけど、マーシエはこう同期っていう砕けた感じがあっていいですよね。甘えて、甘えられる関係性ができてて。前にプレイしたジャスティン、ブライアンのときはもっと頼って!!って言われるのを、そんなことできませんって突っぱねちゃってるから。相手が貴族なら、相手の部屋のベットで1人ゴロゴロくつろぐなんて無理だったと思うんですよね。回想1つ目から他キャラとの違いを見せつけてくれますマーシャル√(笑)
でもってマーシャルも可愛いところをいっぱい見せつけてくるんですよね。ジャスティン√のときには突っ込まなかったですけど、犬か怖すぎて猫だって暗示かけるって、何!?何を狙ってるの!?!?でもってずっとオランヌのもとに恋占いで通ってたとか!!まじ健気な乙女度がカンストしてます。まぁ逆な目線でいけば、そんだけマーシャルの気持ちを知っておきながら他√で何事もなく他キャラとくっつく様子を観察してるオランヌの闇を感じることができなくもないけど()まぁオランヌは傍観者だからね、自分からは何もしないのがスタンスですが。
話が脱線した。なんというかマーシャルって真面目系に見えて、天然さんですよね。シエラの両思いの恋人と言われて大喜びしてるところは、ほんと可愛いので見てください。すっごい笑い声あげてるんですよ。幸せそうでほんと、尊い……。
そして、マーシャル√でのキーパーソンといえば、ロイヤー!自分の主であるブライアン√よりも出番多いです!!ブライアンのときは「俺のブライアン様を!!」と嫉妬でキリキリしてるとこしか見れないけど、マーシャル√だとなんというかウザイけどいい奴だなぁってなります。いやたぶんウザイが9割5分締めてますけど。毎回イチャつく2人を邪魔しに行く感じがね(笑)なんだろうからかいたいんでしょうね。仲が悪くなって欲しいとは思わないけど、揶揄いたくなるというか。ただ、好感度未達成エンドで分かるように、ホントに二人の仲が悪くなってると感じたら声かけたり、手伝ってあげようとしたり結構いい奴なんですよねー。ロイヤーを幸せにしてあげるお話誰か書いてください。
恋愛エンドの方では、冷やかしなんてものともしないバカップルにやり返されてる辺りを含めてロイヤーはいいキャラしてます。
マーシャル√は何せシエラが可愛いです!他の√と違い、恋愛してます!相手との格差がありません!!
髪型の違うマーシャルにときめいて抱きついたり、老後の一緒の生活を夢見たり、挙句の果てには指輪を肌身離さず付けてるとか、ああもう!!
マーシャルも感慨深かったでしょう·····
馬鹿みたいにものを送ったらいいって訳じゃないんですよ!これっていう心の繋がりを感じられるものが1つあればそれで十分なんです。さすがマーシャル同じ境遇だから分かってる!!見習えカペラさん()
シエラについては多くは言いません。みなさん悶えてください(笑)
こんなに恋愛に前向きで、相手大好きなシエラはマーシャル√でしかみれませんからね!!(私の記憶では)
ラブラブ最高潮、でもお互いの仕事はまだまだ超ハードというところで終わりましたが、2人には結婚して家庭を築いてもらいたいっっ。きっと30歳ぐらいまで生き残れたら暇をもらえると信じてます。
マーシエって片思いしてるマーシャル視線でも、くっつき出したころのマーシャル視点でも、ラブラブモードのマーシャルやシエラ視点でもどこを切り取っても美味しいカップルですよね。これは二次創作が捗るわ〜って感じの。私のネタバレだけでも滾る人は滾ると思うので、ぜひ創作活動に勤しんでください(そして私に読ませてください)
たぶん次の更新は間あくと思いますが、残りのマーシャル√のイベントをアップしたいと思います。
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果音
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